ADHDとは?

ADHDとは、注意欠陥多動性障害の略称です。ADHDの症状は、集中力や注意力が続かなかったり、落ち着きがなかったり、過剰に動いたりすることが挙げられます。そのため、学校や家庭での生活において、周囲に迷惑をかけたり、学業成績が低下したりすることがあります。

ADHDの子供のしかかり方とは?

ADHDの子供に叱っていいのか?どこまで叱るべきか悩むことも多いでしょう。
叱り方について解説してきます。

ADHDの子供に対する叱り方の注意点

ADHDの子供に対して叱るときには、以下の点に注意しましょう。

指示を明確に伝える

ADHDの子供は、指示が漠然としていたり、短期的な記憶が短いため、指示がうまく伝わっていない場合があります。そのため、指示は簡潔明瞭に、一つひとつ確認しながら伝えるように心がけましょう。

ポジティブな言葉遣いを心がける

ADHDの子供は、自己肯定感が低いことが多いため、否定的な言葉遣いは避けるようにしましょう。代わりに、ポジティブな言葉遣いを心がけ、できたことや良かったことを褒めることが重要です。

目線を合わせる

ADHDの子供は、相手の視線をキャッチすることができず、自分のことばかり考える傾向があります。そのため、叱るときは、目線を合わせ、相手の話を聞いていることを伝えましょう。

長時間の注意力は期待しない

ADHDの子供は、長時間の注意力を維持することが難しいため、叱り方によってはストレスを感じることがあります。そのため、叱る時間を短くし、適度な休憩を挟むようにしましょう。

ADHDの子供に向けた効果的な叱り方

ADHDの子供に効果的な叱り方をご紹介します。

行動前にルールを明確にする

ADHDの子供は、複数のルールを一度に理解することが難しいため、行動前にルールを明確にすることが大切です。例えば、「宿題をする前には、部屋の片付けをすること」「お風呂に入る前に、歯を磨くこと」など、行動の前提条件を明確に伝えましょう。また、ルールを簡単な言葉で伝えることも大切です。あまりに複雑な言葉を使うと、子供が理解できずに注意散漫になることがあります。

行動を見て即座に褒める

ADHDの子供は、自分の行動に対して不安定な気持ちを持っています。保護者は、子供が優れた行動をとったときに、即座に褒めるようにしましょう。褒めることで、子供は自信を持ち、より良い行動をするようになります。褒める際には、「よくできました!」「いいね!」「素晴らしい!」などのポジティブな言葉を使い、子供の自信を引き出しましょう。しかし、褒めすぎにも注意が必要です。行動に対して適切な評価をすることが大切です。

適度な運動を取り入れる

ADHDの子供には、適度な運動が必要です。運動によって、不安定な気持ちが解消され、集中力が高まることがあります。
運動によって、脳の神経伝達物質ドーパミンの分泌が増え、行動の制御が改善されることも知られています。
運動の方法は、子供の好みに合わせて様々なものがあります。
例えば、運動場での野球やサッカー、自転車に乗ること、ダンスなどもよいでしょう。
その子が楽しそうにしている運動を選ぶとよいでしょう。

ADHDの子供に対するほめ方とは?

次は、叱るだけではなくADHDの子供に対するほめ方について解説していきます。

ADHDの子供に対するほめ方の注意点

ADHDの子供に対するほめ方には、以下のような注意点があります。

具体的に褒める

漠然とした表現でほめられても、何が良かったのか分かりません。具体的にどんな行動や言動が良かったのかを伝えることで、子供にとっても自己肯定感が高まります。

内容を明確に伝える

ほめられた理由が分かりにくいと、子供は「何が褒められたのか分からない」という不安を感じます。そのため、ほめられた内容を明確に伝えることで、子供の不安を取り除き、自信をつけることができます。

一緒に喜ぶ

ほめられた子供に対して、保護者が一緒に喜ぶことで、子供は自己肯定感を高めることができます。また、一緒に喜ぶことで、子供と保護者のコミュニケーションも円滑になります。

頻度を調整する

頻繁に褒められることで、褒められたことが当たり前のことになってしまいます。そのため、適度な頻度で褒めることが大切です。

さいごに

ADHDの子供に叱ることは、成長や発達に欠かせないことです。
しかし、正しい叱り方が重要であり、間違えた方法ではうまくいかないこともあります。
そのためには親御さんがお子さんの特性や個性を理解し、お子さんに合わせた方法で接することが大切です。
また、この方法でいいのか悩んだら、周囲へ相談を気軽にし、意見を聞くのもよいでしょう。