受験本番が近づいてくると、1分1秒でも勉強に時間をあてたいと考える受験生も少なくないと思います。

しかし、がむしゃらに勉強したからといって受験がうまくいくというわけではありません。

受験を成功させるためには、十分な睡眠時間を確保することが重要なのです。

そこで今回は、受験追い込み期における理想的な睡眠時間や寝不足の解消方法について紹介します。

これまで、睡眠時間について考えてこなかった人は、ぜひこれをきっかけに自分の睡眠時間について考えてみてください。

▼目次

受験直前の追い込み期、理想的な睡眠時間は?

睡眠時間を十分に確保しなければならないということはわかっていても、どのくらいの睡眠時間をとるのが最適なのでしょうか。

そこでここからは、受験直前の追い込み期における受験生がとるべき適切な睡眠時間について紹介します。

学生の平均睡眠時間

Futonto株式会社が提供する睡眠計測アプリ「睡眠ランキング」の計測データによると、10代の平均睡眠時間は「5時間48分」という結果が出ています。

この時間は夏休み前の睡眠時間で、夏休み中の平均睡眠時間は「6時間27分」という結果で、「39分」平均睡眠時間が伸びていることがわかります。

このように、10代の平均睡眠時間は、学校などがある通常期は6時間を切っており、長期休暇で比較的時間にゆとりがある時期も、平均睡眠時間は7時間に満たないということがわかります。

大人であれば、7時間睡眠でも良いとされていますが、学生は成長過程でもあり、しっかりと睡眠時間を確保し休息が大切であるため、理想の睡眠時間は8時間といわれています。

これは、受験に関係なく、しっかりと確保すべき時間なので、睡眠時間をしっかりととれるように学習計画を立てていくことが重要なのです。

受験シーズンの賢い時間の使い方

受験勉強中は、「どの科目を何時間勉強したか」ということに目がいきがちですが、「いつどんな勉強をしたか」を意識することも非常に大切です。

例えば、暗記物は寝る前に一度覚え、起きた後に復習をすると記憶が定着しやすくなります。

ほかにも、眠い時は、10分~20分程度の仮眠をとってから勉強した方が集中しやすくなったり、起床後すぐに朝日を浴びると生活リズムが整いやすくなったりするなど、時間の使い方を工夫することによって、効率の良い勉強ができるのです。

今の時間の使い方に満足できていなかったり、もっと効率よく勉強したいという思いのある受験生は、ぜひ実践してみてください。

睡眠不足が受験に与える影響

勉強のために睡眠時間を削る人は少なくないと思いますが、睡眠時間を削りすぎてしまい睡眠不足になってしまうと、脳の働きに悪影響が出てしまします。

さきほども紹介した通り、学生の必要な睡眠時間は8時間といわれていますが、5時間睡眠を数日間続けると、「酩酊状態」というお酒を飲んで真っすぐに歩けない状態と同じ程度の思考力や集中力になってしまうと言われています。

そのため、いくら睡眠時間を削って勉強をしても、なかなか集中できず思うように進まなかったり、覚えたはずの知識が定着していなかったりするなど、せっかく頑張っていた時間も「効率の悪い勉強時間」となってしまう可能性が高いのです。

また、受験当日の試験は、朝の早い時間から実施されることがほとんどなので、早起きの習慣をつけておかなければ、遅刻してしまう危険や会場についたものの眠気が残って頭が動かないということも考えられます。

そのため、学校のない長期休暇や土日も起床時間をずらさずに、早起きの習慣を定着させましょう。

睡眠不足の解消法と仮眠のコツ

受験勉強に一生懸命になっていると、時間が過ぎるのが早く、仕方がなく睡眠時間を削るということは、受験生であれば誰でも経験したことがあると思います。

しかし、当たり前のことではありますが、睡眠時間を削ると睡眠不足になってしまします。

睡眠不足の状態での勉強は、通常と比べ非常に効率が悪く、勉強の質も下がってしまいます。

そこでここからは、睡眠不足の解消方法について解説します。

また、仮眠のコツについて紹介するので、睡眠不足に悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。

睡眠不足の解消方法

睡眠不足を解消するためには、「生活のリズムを整える」ことが何よりも大切です。

整った生活リズムで生活をしていれば、そもそも睡眠不足にはなりづらく、睡眠不足に悩まされることはありません。

そして、規則正しい生活リズムが習慣化していれば、多少生活リズムが乱れてしまっても、すぐに戻すことができるのです。

反対に、毎日の起床時間や就寝時間がバラバラになっていると、「眠りたい時間に眠気が来ない」「早く起きたいのに起きられない」などの悩みを抱えることになる可能性が高くなります。

そして、生活リズムを整えるためには、「朝と夜の過ごし方」が重要です。

朝は、起きたら数分で構わないので、窓を開けて朝日を浴びましょう。

太陽の光を浴びることで、生活リズムのズレを解消することができ、適切な生活リズムに整えていくことができます。

そして、夜の就寝前はできるだけ暗い場所で過ごすようにしましょう。

そうすることで身体が夜だと認識し、自然と眠れるようになるでしょう。

また、勉強のためにスマートフォンやパソコンを利用している人もいるかもしれませんが、それらが発している光は睡眠を妨げてしまうものなので、就寝前の使用は極力避けるようにしましょう。

仮眠のコツ

朝ごはんの後やお昼ご飯の後に勉強をしようとしても、眠気が強くてなかなか集中できないという受験生も多いと思います。

そういった状況で勉強を続けても、集中力が下がっているので効率が悪いため、仮眠をとってから勉強をすることがおすすめです。

しかし、仮眠をするにあたっても注意しなければならないことがあります。

仮眠の時間が長くなりすぎてしまうと、生活リズムが乱れてしまい、夜眠れなくなってしまう場合があるのです。

そのため、仮眠は15分から20分くらいの短い時間で行うようにしましょう。

また、ベッドや布団で寝てしまうと、眠りが深くなり短い時間で起きることが難しくなるため、椅子に座って目をつむったり、机に突っ伏したりして仮眠をとることがおすすめです。

そもそも仮眠で睡眠不足を解消しようという考えは、規則正しい生活を妨げることになるため、夜にしっかりと睡眠時間を確保することを前提に、仮眠を賢く利用するようにしましょう。

まとめ

今回は、受験追い込み期の理想的な睡眠時間と寝不足の解消方法について紹介しました。

受験では、いかに学力や偏差値を伸ばせるかということに着目されがちですが、きちんと睡眠時間を確保して、自分自身のコンディションを整えることも非常に重要なことなのです。

また、睡眠時間の管理や自分自身の健康管理は、大学生や社会人になっても非常に役立つスキルなので、今のうちに身につけておくことがおすすめです。

どうしても自分自身で、生活リズムの管理が難しいという人は、学習塾や家庭教師などを利用して、しっかりと勉強や生活のスケジュールを立ててもらうことがおすすめです。

学習塾や家庭教師は学習指導のプロなので、あなたが無理なく勉強できる計画を提示してくれるでしょう。