今回から首都圏の中学入試の基礎知識についてお伝えします。
中学受験をお考えの保護者はもちろんのこと、考えていない小学生のお子さまをお持ちの保護者へも有効な情報です。
是非ご覧ください。

◇中学入試の基礎知識(国立附属編)

大学入試が多様化してきているように、中学入試も徐々に多様化しています。
そのため入試のシステムに目がいきがちですが、中学入試を本当の意味で制するためにはまずは学校群や学校の特徴をしっかり理解することが大切です。

今回は国立附属中学についてお伝えします。

☆国立大学付属中学

東京大学の合格者が数多くでる学校が多いことで有名な国立大学付属中高。
例えば筑波大附属駒場や学芸大附属などの学校ですが、志望校にする前に保護者として確認しておかなければいけないことがあります。
それは中学→高校への内部進学の仕組みです。

東京学芸大附属高校を例にとって説明します。
学芸大附属の中学校は小金井・世田谷・竹早と三か所にあります。
(正確には大泉にもありますが、東京学芸大学附属国際中等教育学校という中高一貫の6年制のため除きます)

この3校の生徒の中から学芸大学附属高校の内部進学者定員の214名の枠を争うことになります。
では学校の成績をあげていければいいのか?というとそれだけではありません。

あくまでも受験資格なようなものです。
中3受験時2月13日に一般の受験生と同じ時間、同じ問題で学力検査を受験する必要があります。

さらに内部進学率が低いのも特徴です。
普通私立中学高校の場合中学→高校の内部進学率はほぼ100%ですが、学芸大学付属の場合は学校や年度・男女にもよりますが、大体35%程度、よくて40%程度なのです。

せっかく苦労して中学に入学しても、すぐに高校入試に向けて学習を始める必要があるのが国立大学付属の特徴です。