漢字の覚え方には3つのコツがある!保護者のサポート方法も紹介
学校で行われる漢字テストの点数が低いと、「どうしてこんなに漢字が苦手なのだろう?」「このままだと日常生活にも支障が出てしまうかも……」など、子どもに対する不安や心配を抱く保護者の方は、少なくないと思います。
しかし、大人にとっては使えて当たり前の漢字であっても、子どもにとっては初めて見るものなので、全てを覚えることは非常に難しいことなのです。また、「漢字なんて必要?」「どれも同じに見えて全然覚えられない……」というような悩みを抱えている子どももたくさんいるでしょう。
そこで本記事では、漢字を覚える必要性や効果的な感じの覚え方、漢字に苦手意識を持つ子どもに対するサポート方法などを紹介していきます。
どうして漢字を覚える必要があるのか?
子どもから「どうして漢字を覚えないといけないの?ひらがなとカタカナだけでもちゃんと伝わるよ」時かられたら、どのように答えますか?
漢字を覚えなければならない理由の一つが、「漢字の読み書きができないと、日常生活に大きな支障がでてしまう」ということです。漢字を使うことができなければ、新聞や本から正しい情報を読み取れなかったり、携帯上のメッセージのやり取りもスムーズに行えなかったりすることでしょう。
ほかにも、日本語には同音異義語が多く存在し、その違いを漢字表記で区別しているからこそ、正しい意味が伝わるようになっています。例えば、「いぎ」という言葉だけでも、意義・異議・異議・威儀など様々な轟音異義語が存在します。
このように、日本社会で生きていくためには、漢字の読み書きを身につけることが必要なのです。
漢字の覚え方は?効果的な3つのコツを伝授
子どもが漢字を覚えられない原因の一つは、「覚え方が悪い」ということです。どれだけ長時間机に向かって勉強していても、覚え方が悪いと、頭に入らなかったり、一度覚えてもすぐに忘れてしまうということが起こります。
そこでここからは、効果的な漢字の覚え方を3つ紹介します。漢字がなかなか覚えられず苦戦している様子があれば、ぜひこれらのやり方を教えてあげてください。
何度も書いて覚える
1つ目の覚え方は「何度も書いて覚える」という方法です。
保護者の方の中にも、ノートが真っ黒になるくらいまで暗記事項を書きなぐった経験がある方もいらっしゃると思います。この方法は、他の方法と比べると、比較的時間がかかってしまうため、効率が悪いように思われるかもしれません。
しかし、何度も書くことによって、視覚と触覚を使って漢字を覚えることができるため、記憶として定着しやすくなります。さらに、書きながら声に出して読み上げると、聴覚も使うことができるので、より覚えやすくなります。
単語帳にして1日何回も復習する
2つ目の方法は「単語帳にして1日何回も復習する」です。
漢字を覚える時に長時間かけて、一気に覚えようとする人もいるかと思います。しかし、その覚え方をしてしまうと、時間が経つと忘れてしまう可能性が高くなります。
そのため、1回ですべてを覚えようとしないことが大切です。単語帳を使用し1日に5回程度復習すると、忘れた頃にまた思い出すことができるので、知識がしっかりと定着します。
また、1回目で半分しかわからなかったとしても、2回目は60%、3回目は70%と、回数を重ねるごとに、覚えられている漢字の数が増えていくため、漢字が苦手な子どもでも取り組みやすいでしょう。
自分でテストを作って解いてみる
3つ目は「自分でテストを作って解いてみる」という方法です。
あまり意味がないように感じるかもしれませんが、自分で問題を作ることによって問題に使った漢字や熟語の印象が強くなり、覚えやすくなる傾向があります。
また、テストを解いてみて間違えたものや書けなかったものは、覚えられていない漢字としてはっきりとわかるので、復習がしやすくなります。
子どものタイプ別に合わせた漢字の指導方法
ここまで効果的な漢字の覚え方を紹介してきましたが、全ての方法が全ての子どもに効果的というわけではありません。漢字だけに限らず、暗記方法は人それぞれ合うものと合わないものがあるからです。
そのため、子どもの特性を理解した上で、適切な覚え方を提案することも非常に重要なのです。そこでここからは、視覚優位な子供と聴覚優位な子供の2つのタイプに分けた漢字の指導方法を紹介します。
視覚優位な子ども
視覚優位というのは、「耳からの情報よりも目からの情報の方が頭に入りやすい」ということです。
そんな視覚優位な子どもに有効な漢字の覚え方は、「漢字を分けて覚える」という方法です。例えば、「語」であれば、「言」と「五」、「口」というような感じです。1つの漢字としては見覚えがなくても、細かく分けると知っている漢字が出てくるので、頭に入りやすくスムーズに覚えられるでしょう。
また、光ペンなどを使って色分けをすると、よりわかりやすくなり視覚情報として取り込みやすくなるでしょう。
聴覚優位な子ども
聴覚優位というのは、「目からの情報よりも耳からの情報の方が頭に入りやすい」ということです。
聴覚有利な子どもは、先ほども少し触れましたが、声に出して覚えると頭に入りやすくなります。そのため、漢字を書きながら、読みを声に出したり、専用の教材を使って、漢字の成り立ちを歌にして覚えることも良いでしょう。
漢字に苦手意識を持つ子どもに対する2つのサポート方法
覚え方を提案する以外にも、子どもの勉強をサポートする方法はあります。ここからは、漢字に苦手意識を持つ子どもに対する2つのサポート方法を紹介します。子どものモチベーションにも繋がることなので、ぜひ実践してみてください。
覚えた漢字を壁に貼って見える化する
1つ目は「覚えた漢字を壁に貼って見える化する」方法です。
覚えた漢字を壁に貼りだせば、「自分がこれまでどれだけの漢字を覚えてきたか」という実感を持たせることができます。また、「こんなに覚えたんだ!すごいね!」「この漢字、前まで知らなかったよね!」などのように、壁に張り出した漢字を見ながら、日常の中で子どもを褒めることができます。
さらに、「この漢字の音読み何だっけ?」「この漢字を使った熟語は?」などクイズのように復習させることもできるので、子どもも楽しんで漢字を覚えられます。
楽しんで勉強できるテキストを購入する
2つ目の方法は「楽しんで勉強できるテキストを購入する」です。
学校のテキストや親が選んだテキストで勉強すると、どうしてもやらされている感覚を覚えてしまう子どももいると思います。そんな時は、一緒に本屋さんに行き、子ども本人にテキストを選ばせるのが良いでしょう。
近頃は、子どもが楽しみながら勉強できる教材も増えています。これらのテキストは、モチベーション維持に非常に有効である上に、テキストを自分で選んだことで、勉強に対する自主性も養うことができます。
まとめ
ここまで、漢字を覚える必要性や効果的な漢字の覚え方、漢字に苦手意識を持つ子どもに対するサポート方法などを紹介していきました。
冒頭でも触れましたが、漢字は大人にとっては当たり前かもしれませんが、子どもにとっては初めて見るものなので、苦手意識を持ってしまうことも仕方がありません。そのため、子どもが楽しみながら、継続的に勉強ができる環境を作ってあげるように意識しましょう。
また、自分の子どもに合った覚え方がわからないという場合は、家庭教師などの学習指導のプロに力を借りてみても良いでしょう。子どもの負担を軽くしてあげるためにも、一度検討してみることをおすすめします。