高校受験の英語では、地域や志望校によって異なりますが、単語や文法の問題はもちろん、長文読解、リスニング、英作文と様々な種類の問題が出題されます。

そして、問題の種類によって適切な勉強方法があるので、何となく単語や文法を暗記したり、問題集を解いていたりしているだけでは、受験本番で点数を取れるようにはなりません。

そこで本記事では、高校受験に出題される英作文の勉強方法について解説します。また、英作文の解き方のコツについても解説するので、英作文に自信を持てないという人は、ぜひ参考にしてみてください。

高校受験での英作文出題傾向

高校受験の英作文を攻略するためには、まずはどのような問題が出題されるかを知っておくことが重要です。そこでここからは、高校受験での英作文の出題傾向について解説します。

テーマに沿って説明する問題

1つ目は、テーマに沿って説明する問題です。

たとえば「あなたの特徴を3つ教えてください。」「あなたが海外の友達に紹介したい日本の場所を教えてください。」など、テーマが与えられるので、そのテーマに沿った英作文を作成していきます。

日本の文化や特徴に関するテーマが出題されることが多いため、日本特有の郷土料理や観光地、伝統工芸品などについて、英作文のために情報を収集しておくことがおすすめです。

自分の意見を述べる問題

2つ目は、自分の意見を述べる問題です。

たとえば、「あなたは、中学生がSNSを利用することについてどう思いますか。」「あなたは学校の制服は必要だと思いますか。必要か不要かの立場を明らかにし、理由を述べてください。」などが問題として出題されます。

この問題は、英語力も重要ですが、社会問題に対して自分の意見を持っているかどうかも問われるので、日頃から新聞を読む習慣をつけておくことがおすすめです。また、身の回りのことについても日頃から関心を向けておくことが必要です。

自由記述の問題

3つ目は、自由記述の問題です。

たとえば、「将来の夢・目標」「高校に行ってから頑張りたいこと」「あなたの趣味」などの大まかなテーマが与えられ、その枠組みの中で英作文を作成していきます。

この問題では、自分自身のことについて問われることが多いため、自分についての理解を深めておくことが大切です。

また、受験する都道府県によって異なりますが、大抵の場合、単語数の制限があるので、制限内にまとめる力も求められます。

高校受験対策で英作文が苦手と感じる理由

文法や単語をしっかりと覚えていたり、長文読解を難なく解けていたりしても、英作文については苦手だと感じる人は少なくないと思います。そこでここからは、高校受験対策で英作文が苦手と感じてしまう理由について解説します。

自分の意見や考えを言語化できないから

1つ目の理由は、自分の意見や考えを言語化できないからです。

英作文を作成する前には、まず自分の意見や考えを日本語で言葉にする必要があります。しかし、英作文が苦手な人は、何から言語化すれば良いのか、どのような言葉を使えば良いのかがわからず、英語で表現する前の段階で躓いてしまうのです。

英文を一から作ることができない

2つ目の理由は、英文を一から作ることができないからです。

学校の日常的な授業では、文法ごとに単元が区切られているので、どの文法事項を使えばよいを判断する必要がありません。そのため、英作文のようにどの文法を使って文章を作ればよいかわからない状況になると、文章を作れなくなってしまうのです。

また、日常的に演習する問題や定期テストの問題では、並び替え問題や穴埋め問題が多いので、全くゼロの状態から文章を作るとなると、手が出なくなってしまう子どもが多いのです。

高校受験の英作文を解く・書くコツ

高校受験で出題される英作文に対して苦手意識を持っている人でも、コツをつかむことができれば、比較的簡単に解くことができます。そこでここからは、高校受験の英作文における解き方・書き方のコツについて解説します。

簡単な単語・文法を使う

1つ目は、簡単な単語・文法を使うことです。

英作文では、自分の考えや意見などを読み手に伝えようとする姿勢が重要です。また、難しい単語や文法を使ったからといって、加点されるということは一切ありません。

そのため、自分が自信をもって使える文法事項や、スペルミスなく書ける単語を選んで英作文を書くことが重要なのです。

一文をできる限り短くする

2つ目は、一文をできる限り短くすることです。

日本語で文章を考えると、「~して、~して」「~が~で~なので」という風に長くなってしまうかもしれません。しかし、それを素直に英作文にしようとすると、文章がややこしくなってしまい、ミスの原因になります。

そのため、日本語にすると多少違和感があっても構わないので、英作文にする際は文章を区切って、できる限り一分の長さを短くしましょう。

高校受験の英作文のおすすめ勉強方法

高校受験の英作文は、1日や2日でできるようになるものではなく、毎日少しずつコツコツと積み上げていくことが重要です。また、毎日積み上げるといっても、適切な勉強方法で勉強を進めていくことが何よりも重要なのです。

そこでここからは、高校受験の英作文のおすすめの勉強方法について解説します。勉強方法がいまいちわからないという人は、ぜひこれから紹介する方法を実践してみてください。

フレーズのレパートリーを増やす

1つ目の方法は、英作文で使えるフレーズのレパートリーを増やすことです。

英作文は、一から文章を作らなければならないと思っている人も多いかもしれませんが、フレーズさえ知っていれば、フレーズに単語を当てはめていくだけで、文章ができていきます。

英作文で使える主なフレーズは以下の通りです。
 want to~(~になりたい)
 want to be~(~したい)
 I think that~(私は~と思います)
 It is ~ for ○○ to --- (---することは、○○にとって~です)
 There is(are)~(~があります)

英作文に苦手意識がある人は、まずこれらのフレーズを覚えることから始めてみてください。

たくさん英作文の問題を解く

2つ目は、たくさん英作文の問題を解くことです。

英作文の問題は、単語や文法を問う問題や長文読解問題と比べて、問題のレパートリーが少なく、問題集に出ている問題の似た問題が受験でも出題されることがあります。

そのため、たくさんの問題を解けば解くほど、受験本番で似たような問題に出会える可能性を高めることができ、必然的に、正答率も上げられるのです。また、何度も問題を解いていると、先ほど紹介したフレーズの使い方もわかってくるので、時間をかけずに素早く英作文を書けるになります。

まとめ

今回は、高校受験に出題される英作文の勉強方法について解説しました。

英作文は、単語や文法などの知識を用いて、文章を組み立てていく必要があるため、穴埋め問題や選択問題とは難易度が全く異なります。そのため、単語力や文法力を高めることはもちろんですが、英作文に対する苦手意識を払しょくするためにも、何度も演習を行い慣れておくことが重要なのです。

また、英作文はきちんとした英語の知識を持った人に添削や採点をしてもらうことが重要なので、学習指導のプロである家庭教師に習うという方法も非常におすすめです。