自閉症スペクトラムのお子様をお持ちの保護者の方であれば、どのような勉強方法がわが子に適しているのか、ということを悩む方は多いと思います。

そこで本記事では、自閉症スペクトラムのお子様におすすめの勉強方法について解説します。

また、自閉症スペクトラムのお子様に合った家庭教師を選ぶ方法についても紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

▼目次

自閉症スペクトラムとは

自閉症スペクトラムは、知的な発達の遅れがないものの、対人関係に苦手意識があることやこだわりが強すぎてしまったりすることで、勉強がスムーズに進みづらい傾向があります。

自閉症スペクトラムの具体的な特性は以下の通りです。

  • 他人とのコミュニケーションが苦手
  • 好きなものと嫌いなものの差が激しい
  • 計画通りにいかないことに強い苛立ちやストレスを感じてしまう
  • 耳からの情報よりも視覚からの情報の方が理解しやすい

これらの特性により、自閉症スペクトラムのお子様は、学校の授業や学習塾の集団授業では、授業に集中しづらい傾向があります。

しかし、一方で、お子様の特性に合った指導さえ受けることができれば、しっかりと学力が伸びるということなので、現状の勉強方法で上手くいっていない場合は、勉強方法を見直す必要があるかもしれません。

自閉症スペクトラムの子供におすすめの勉強方法

さきほど解説したように、自閉症スペクトラムのお子様は、興味関心があることともないことの差が激しかったり、こだわりが強かったりするため、スムーズに勉強ができるようになるためには工夫をする必要があります。

そこでここからは、自閉症スペクトラムのお子様におすすめの勉強方法について解説します。

お子様に合った勉強方法が見つからなかったり、勉強がスムーズに進まないことに悩んでいたりする方は、是非参考にしてみてください。

勉強に集中できる環境を整える

自閉症スペクトラムのお子様は、興味があることに対しては驚くほど集中して取り組みますが、興味がないことの場合はすぐに集中が切れてしまい、別のことに興味が移ってしまいます。

そのため、勉強に集中してもらうためには、興味関心が強いものは視界に入らないように片付け、勉強に集中できる環境に整えることが重要なのです。

また、小さな音にも敏感に反応してしまう場合があるので、勉強中はできるだけ物音を立てないように家族が配慮したり、ヘッドフォンをつけたりすることが効果的です。

学習計画を伝えてその通りに勉強を進める

学習計画を伝えてその通りに勉強を進めるという方法も、自閉症スペクトラムのお子様には有効です。

なぜなら、自閉症スペクトラムのお子様は、ルールや決まりを守ることが得意なので、一度学習計画を決めると集中しやすくなるからです。

また、スケジュールや計画が急に変更してしまうと、苛立ちやストレスが強くなり、場合によってはパニックを起こしてしまうので、極力急な変更は加えず、計画通り勉強を進められるようにサポートすることが大切です。

イラストやグラフ、表などが多いテキストを選ぶ

自閉症スペクトラムのお子様は、耳から得る情報よりも、視覚から得る情報の方が理解しやすいという傾向があります。

つまり、学校や学習塾などのような、先生の話を聞きくことで、耳から情報を収集し中ればならない状況では、理解度が下がってしまうのです。

そのため、イラストやグラフ、表などを使って解説が丁寧にされているテキストを選ぶことがおすすめです。

視覚から情報が収集できるので、理解度が上がり、学力アップにつながります。

また、保護者の方がお子様に勉強を教える際も、言葉だけで伝えようとはせずに、ノートやボードに絵やグラフ、文字などを書いて説明するようにしましょう。

自閉症スペクトラムの子供に合う家庭教師の選び方

自閉症スペクトラムのお子様の勉強には、1対1で指導が可能な家庭教師がおすすめです。

しかし、自閉症スペクトラムのお子様に対する理解がない家庭教師だと、お子様が辛い思いをするだけになってしまう可能性があります。

そこでここからは、自閉症スペクトラムのお子様に合う家庭教師を選ぶ方法について解説します。

家庭教師の選び方がわからないという方はもちろん、家庭教師の利用を検討している方は、ぜひ一度目を通してみてください。

自閉症の子どもの指導実績があるか

自閉症スペクトラムのお子様に合った家庭教師を選ぶためには、自閉症スペクトラムの子どもの指導実績があるかどうかをチェックすることが重要です。

どんなに学歴が高く、指導実績が豊富な家庭教師であっても、自閉症スペクトラムの子どもの指導実績がなければ、特性に対する理解が乏しいので、適切な指導を受けられない可能性が高まります。

また、特性に対して理解のない家庭教師から指導を受けると、心無い言葉を言われてしまう可能性があります。

お子様が辛い思いをしないためにも、家庭教師の指導実績を確認するようにしましょう。

子どもの特性を理解し最適な指導をしてくれるか

自閉症スペクトラムの子どもへの指導実績がある家庭教師だったとしても、お子様の特性に合った指導をしてくれる家庭教師でなければ意味がありません。

あまり多くはありませんが、家庭教師の中には自分の指導方法に強い自信があり、どんな生徒に対しても同じ指導を行う家庭教師がいます。

そういった家庭教師の場合は、お子様の特性に沿った適切な指導を行ってもらうことは難しいので、学力が伸びないのはもちろん、お子様がストレスを強く感じてしまう可能性があります。

そのため、お子様の特性に合った指導をしてくれるかどうかについては、体験授業の際にしっかりと見極めるようにしましょう。

まとめ

今回は、自閉症スペクトラムのお子様におすすめの勉強方法について解説しました。

自閉症スペクトラムのお子様は、こだわりが強かったり、集団での授業が苦手であったりすることはありますが、特性に合った指導を受けることができれば、しっかりと勉強に取り組めるようになります。

そのため、まずはお子様の特性を理解し、それらに沿った勉強方法を模索することが重要です。

保護者の方だけでは難しいという場合は、学習指導のプロである家庭教師に習ってみることがおすすめです。