千葉県の高校入試では、学区制が採用されていたり、国語にリスニング問題があったりするなど、他の都道府県と比べて、特殊な部分が多くなっています。

そのため、入試制度への理解が甘いと、志望校選びや入試の手続きなどで無駄な時間がかかってしまう可能性が大いに考えられます。

そこで本記事では、2022年千葉県公立高校入試情報について解説します。

入試日程や受験者数などの基本情報から複雑な入試要項や学区についても解説するので、千葉県の公立高校への受験を考えている人は、ぜひ一度目を通してみてください。

▼目次

2022年千葉県公立高校入試の日程・受験者数・倍率

2022年千葉県公立高校入試の日程

2022年の千葉県の公立高校入試は以下の日程で実施されました。

願書提出 2022年2月9日(水)、2月10日(木)、2月14日(月)
検査日 2022年2月24日(木)、2月25日(金)
追検査受付期間 2022年2月28日(月)、3月1日(火)
追検査日 2022年3月3日(木)
合格発表日 2022年3月7日(月)

千葉県公立高校入試は、願書提出が2月上旬から中旬、検査日が2月下旬、合格発表が3月上旬というスケジュールになっていることがわかります。

入試のスケジュールは毎年同じということではありませんが、大まかにでも入試のスケジュールや日程を把握しておくと、学習計画などを考える際に便利です。

2022年千葉県公立高校入試の受験者数・倍率

2022年千葉県公立高校入試の全日制では、募集人数31,320名に対して、受験者数は第1日が34,295名、第2日が34,228名となっており、倍率は1.09倍(第1日の受験者数参照)でした。

また、定時制では、募集人数1,317名に対して、受験者数は第1日が786名、第2日が758名で、倍率は0.59倍(第1日の受験者数参照)でした。

千葉県の公立高校入試の試験は1回しか行われませんが、1回の試験が2日にわたって行われます。

第1日に国語・数学・英語の3教科、第2日に理科・社会と各学校が定めた検査が行われるため、第1日と第2日の受験者数が同じくらいの人数になっているのです。

2022年千葉県公立高校入試の要項

千葉県の公立高校入試では、調査書と学力検査の得点、各学校が定める検査の得点の3つによって合否が決められます。

調査書は、中学1年生から3年生までの9教科の成績が評価の対象となり、5段階評価で点数化されます。

つまり、各学年の評定が45点満点となり、3年間の評定は135点満点となります。

ただし、この数値はそのまま使われるのではなく、各学校が定める「係数K」がかけられます。

係数Kは0.5から2までの範囲で定めることができ、調査書を重視する学校ほど、2に近い数値に設定します。

また、学校ごとに、上限50点とした加点事項もあるため、調査書の満点は各学校によって大きく異なります。

学力調査は、国語・数学・英語・理科・社会の5教科で、全校共通問題となっています。

また、試験時間は、英語を除く4教科は50分間で、英語はリスニング問題を含めて60分間となっています。

また、冒頭でも触れた通り、千葉県の公立高校入試では、国語にも英語のリスニング問題のような聞き取り問題があるため、しっかりと対策を行っておきましょう。

各学校が定める検査については、小論文や面接、自己表現、学校独自の問題による検査などの中から、学校ごとに1つ以上選択され実施されます。

どの検査も、事前に対策を行っておくことが必須なので、志望校で行われる検査内容をしっかりと把握しておきましょう。

千葉県公立高校入試の仕組み

千葉県公立高校入試では、さきほど解説した調査書と学力検査の得点、各学校が定める検査の得点の3つをもとに行われます。

しかし、選抜方法は学校ごとに異なっているため、選抜方法についてきちんと把握しておく必要があります。

今回は、主な2つの方法を解説します。

最もスタンダードな方法は、調査書の点数を135点満点、学力検査の得点500点満点で計算し、合計点数の順位で合否を決定していく方法です。

この方法では、調査書と学力検査の比重が、79:21になるので、学力検査に自信のある人にとっては有利ですが、調査書に自信のある人には不利になってしまうでしょう。

もう1つの方法は、先ほど解説したスタンダードな方法で、合格者の80%~90%を決め、残りの10%~20%を別の方法で決めるというものです。

別の方法とは、調査書と学力検査の比重を変えるという方法です。

さきほど解説した、調査書の点数にかける「係数K」を0.5~2の範囲で調整を行うことで、調査書と学力検査の比重を調整するのです。

「計数K」の設定は各学校で大きく異なるため、調査書の比重が上がる場合もあれば、学力検査の比重が上がる場合もあり、学校ごとの調整方法をしっかりと把握しておくことが大切です。

千葉県公立高校の学区

千葉県の公立高校入試では、学区制が採用されており、9つの学区に分けられています。

学区については以下の表を参考にしてみてください。

第1学区 千葉市
第2学区 市川市、浦安市、習志野市、船橋市、松戸市、八千代市
第3学区 我孫子市、柏市、鎌ケ谷市、流山市、野田市
第4学区 印西市、栄町、佐倉市、酒々井町、白井市、富里市、成田市、八街市、四街道市
第5学区 旭市、香取市、神崎町、匝瑳市、多古市、銚子市、東庄町
第6学区 大綱白里市、九十九里町、山武市、芝山町、東金市、横芝光町
第7学区 いすみ市、一宮町、大多喜町、御宿町、勝浦市、白子町、長生村、長南町、長柄町、睦沢町、茂原市
第8学区 鴨川市、鋸南町、館山市、南房総市
第9学区 市原市、木更津市、君津市、袖ケ原市、富津市

志願できる学区は、自分が住んでいる学区と隣接する学区になるため、自分が住んでいる学区によって、志願できる学区の数が異なります。

例えば、第1学区であれば、6つの学区から選択できますが、第8学区は3つの学区からしか選択できません。

また、千葉女子高校・幕張総合高校・木更津東高校の3校は全学区から受験することができるということも知っておきましょう。

さらに、埼玉県と茨城県と隣接する地域には、県外受験枠も設けられているため、自分が志願できる学区と合わせて、検討してみましょう。

まとめ

今回は、2022年千葉県公立高校入試情報について解説しました。

入試制度は、複雑な部分が多いため、正確に理解することが非常に難しいです。

しかし、だからといって、理解が浅くなってしまうと、これまで勉強してきた努力が無駄になってしまう可能性も考えられます。

そのため、一度まとまった時間を作り、お子様と保護者の方で、入試制度に対して理解を深めることがおすすめです。

また、どうしてもご多忙で時間を作れないという方は、学校の先生や家庭教師などに相談するのも1つの方法です。