子どもに中学受験をさせようかと考えている保護者の方であれば、「中学受験にはどのくらいの勉強時間が必要なの?」「中学受験の勉強はどういったスケジュールで進めればいいの?」など様々な疑問を抱いている人かと思います。

そこで今回は、中学受験に成功した子どもの勉強時間や勉強スケジュール作成のポイントを紹介します。

また、勉強時間を確保するためにやってはいけないことなども紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

▼目次

中学受験に成功した子供の勉強時間

中学受験は、多くの場合、4年生から勉強を始めます。

理由としては、4、5年生で6年生までの範囲を終わらせ、6年生では、応用問題や過去問題の演習を行うためです。

そこでここからは、4年生から6年生までを学年ごとに分けて、中学受験に成功した子どもの勉強時間を紹介していきます。

4年生:1日1~3時間/学習習慣をつける

4年生では、1日1~3時間が平均的です。

しかし、はじめから1~3時間毎日勉強できる子どもは多くありません。

そのため、小学4年生の間は、まず毎日机に向かって勉強するという学習習慣を身につけられるようにしましょう。

これまで、学校の宿題をしっかりと自主的にやっていた子どもであれば、抵抗なく勉強ができるかもしれませんが、勉強に苦手意識を持っていることどもであれば、机に向かうことすら苦痛に感じる可能性があります。

そのため、はじめは15分、30分など短い時間でもいいので、毎日机に向かって勉強するという習慣を身につけられるように、声掛けを行いましょう。

5年生:1日1~3時間/宿題以外の勉強を行う

5年生も、1日1~3時間が平均的な勉強時間です。

4年生の頃に、学習習慣が身についていれば、苦痛なく勉強が行えるようになっている可能性が高いので、少しずつ勉強時間を伸ばしていきましょう。

また、勉強内容については、5年生の間に6年生までの範囲をできる限り完璧に近づけておく必要があるので、学校や塾の宿題だけでなく、今日習った部分の復習や明日の授業の予習、自分が苦手意識を持っている部分の問題演習など、受験勉強を効率的に進めるために有効な勉強ができるようになっていると、非常に良いでしょう。

6年生:1日3~5時間/苦手克服・問題演習の強化

6年生の勉強時間は、1日3~5時間が平均的です。

6年生は、これまで勉強した内容を使って、応用問題にチャレンジしたり、志望校の過去問題を解いてみたりするなど、日々難しい問題に取り組まなくてはならないため、必然的に勉強時間が長くなります。

また、問題演習の中で間違えた問題や忘れていた知識は、復習をしたり、類似問題の演習を行ったりする必要があります。

かなりハードな勉強時間に見えるかもしれませんが、苦手克服と問題演習は中学入試で合格をつかむためには非常に重要なことなので、休憩をはさみつつ無理なく勉強ができるようサポートしましょう。

中学受験の勉強スケジュールの作成ポイント

ここまで中学受験に必要な勉強時間について解説してきましたが、ただ単に勉強時間を確保するだけでは、勉強が進まない上に偏差値アップにも繋がりません。

そこでここからは、中学受験の勉強スケジュールの作成際のポイントを2つ紹介します。

①保護者が一方的にスケジュールを組まない

1つ目のポイントは「保護者が一方的にスケジュールを組まない」ということです。

「小学生の子どもにスケジュールは組めないから保護者が組んであげるのは当然のこと」と考えている方もいるかもしれません。

しかし、勉強をするのは子ども自身です。

そのため、できる限り子どもと一緒にスケジュールを組むようにしましょう。

そうすると「2時間以上は集中が続かないから休憩をはさみたい」「算数より理科の方が遅れているから時間を多くとりたい」など、子どもだからこそわかることも、スケジュールに反映できるのでより効果的に勉強を進められます。

②年間スケジュールから月・週・1日のスケジュールに落とし込む

いざスケジュールを立てようと思っていても、「何から始めればいいかわからない」という方もいるかと思います。

そういった方は、まず年間のスケジュールをざっくりと決めるところから始めましょう。

例えば、4年生では「5年生で習う範囲の基礎問題を完璧にする」、5年生は「6年生までに習う範囲は完璧にして、苦手分野の克服をする」、6年生は「過去問題演習を中心に類似問題の演習をしっかりと行う」などを決めます。

そして、年間で立てたスケジュールをより細かく明確にすれば月ごと、それをさらに細かくすると週ごと、もっと細かくすると1日ごとというように、必然的にスケジュールが決まってくるのです。

勉強時間を確保するためにやってはいけないこと

中学受験では勉強時間の確保が非常に大切ですが、勉強時間を確保するためだからと言って、子どもに無理をさせてしまっていては、勉強に対するモチベーションが下がってしまったり、体調を崩してしまったりする場合があります。

そこでここからは、勉強時間を確保するためにやってはいけないことを2つ紹介します。

睡眠時間を削ること

1つ目は「睡眠時間を削ること」です。

中学受験に挑む子どもたちは、成長期真っ盛りで、睡眠は非常に重要なものなので、勉強時間を確保するためだからと言って、削ってしまってはいけません。

また、睡眠時間を削ってしまうと、勉強中に眠くなってしまったり、記憶力や集中力が下がってしまう可能性も考えられるので、非常に効率が悪いです。

そのため、いくら本人が勉強をしたがっても、「毎日〇時間は睡眠時間を確保すること」と決めておくようにしましょう。

子どもの楽しみを完全に奪うこと

2つ目は、「子どもの楽しみを完全に奪うこと」です。

勉強時間を確保するために、真っ先に削りたくなることは、子どもの遊びの時間ではないかと思います。

しかし、子どもの楽しみとなるものを完全に奪ってしまっては、息抜きができなくなり、勉強に対するモチベーションも維持しづらくなってしまいます。

そのため、あまり多くの時間を与えるのは危険ですが、メリハリをつけて息抜きができるよう、適度に遊びの時間を作るようにしましょう。

まとめ

今回は、中学受験に成功した子どもの勉強時間や勉強スケジュールの作成ポイントを紹介しました。

「中学受験をさせるなら、合格させてやりたい」「中学受験で合格し、高校受験や大学受験をしないでも良い環境づくりをしてやりたい」など様々な思いがあると思います。

しかし、中学受験をするのは、子ども自身です。

そのため、過干渉にならないよう努め、子どもが無理なく前向きに勉強ができるよう、環境を整えてあげたり、声掛けをしてあげたりするなど、見守りながらサポートしてあげましょう。