千葉県の公立高校入試制度が2022年度から変わるということはご存じでしょうか?

高校入試と聞くと「とにかく勉強しないと!」「内申点を少しでも上げたい!」と学力や内申点について考える方が多いと思います。

しかし、入試制度を正しく理解できていないと、いくら学力や内申点を高められたとしても、上手く入試を乗り越えられない可能性があります。

そこで今回は、2022年度から変更される千葉県の公立高校入試制度の中から、試験回数の変更について詳しく解説します。

この変更は、受験生にとって非常に大きなメリットとなるため、千葉県の公立高校への受験を検討している方や保護者の方は、ぜひ一度目を通してみてください。

▼目次

2021年度入学者選抜は1回に

冒頭でも述べた通り、2022年度から千葉県の公立高校入試制度が変わり、試験の回数が変更されます。

具体的な変更内容としては、入試の回数が『2回』から『1回』になります。

これまで、公立高校入試では「前期」「後期」に分かれていました。

2回試験が実施されるということはチャンスが2回あり、受験生にとって良いように思われるかもしれません。

しかし、前期試験と後期試験の間には1週間ほどの期間しかなく、前期試験の合否がわからないまま、後期試験の勉強を継続しているという状況になっていました。

また、都内の難関私立高校や国立高校の試験が公立高校の前期日程と近いこともあり、国私立受験と公立高校受験の両立が難しいという問題点もありました。

制度変更の受験生にとってのメリット

受験生の負担を軽減するためだからと言って、試験回数が半分になると聞けば、「チャンスが1回になるなんて不安が大きくなるだけ」「一度失敗してしまったらもうチャンスはもらえないのか…」と焦りや不安を感じる受験生は少なくないと思います。

しかし、冒頭にも触れた通り、この変更によって受験生が得られるメリットは非常に大きいものです。

そこでここからは、試験回数が1回になったことで、受験生が得られるメリットについて解説します。

このメリットを知らなければ、受験に不利になってしまう可能性があるので、必ず目を通してください。

私立受験から公立受験までの期間が長くなるため、しっかり対策できる

1つ目のメリットは、「国立・私立高校の入試日から公立高校の入試日までの期間が長くなり、しっかり対策できる」ということです。

すでに過去問題演習を行っている方であれば、ご存じかと思いますが、国私立高校の試験問題と公立高校の試験問題は、出題範囲や形式、制限時間など、様々な部分で違いがあります。

そのため、試験前にはそれぞれの過去問演習や頻出範囲の勉強をすることが、合格をつかみ取るためには必須です。

入試制度の変更前は、国私立高校と公立の前期試験の入試日が近かったため、それぞれにかけられる時間が短くなっていました。

しかし、試験日が1日になることによって、国私立高校の入試日から公立高校の入試日までの期間が1カ月以上と長くなり、それぞれの対策を万全にできる状況となるのです。

試験が2日にわたって行われるため、直前の勉強にゆとりが生まれる

2つ目は「試験が2日にわたって行われるため、直前の勉強にゆとりが生まれる」ということです。

これまでの試験は、1日で試験を実施していたため、一気に5教科の試験を受ける必要があり、前日は全科目をしっかりと復習や対策を行う必要がありました。

しかし、入試制度が変わることで、試験が2日にわたって行われるようになるため、前日の勉強に大きな余裕が生まれます。

入試前日は1日目の科目の復習を行い、1日目の試験が終了した後は2日目の試験の勉強ができるので、時間の余裕はもちろん心理的な余裕も生まれるでしょう。

一般入学者選抜の千葉県ならではの対策

ここまで紹介してきた通り、千葉県では公立高校入試制度に大きく変わります。

しかし、新たな入試制度を有効活用するためには、試験問題の傾向を正しく理解し、適切な対策を行うことが重要です。

そこでここかからは、千葉県ならではの公立高校入試対策方法について解説します。

受験勉強を進めるにあたって「何から手を付ければ良いのかわからない」「やることが多すぎて混乱する」と悩んでいる人は是非参考にしてみてください。

学校設定検査の対策を行う

1つ目は「学校設定検査の対策を行う」ことです。

公立高校入試では、学力調査と共に「面接・集団討論・作文・小論文・適性検査・学校独自問題・その他の検査」の7つから1つ以上の試験が学校ごとに選択され、実施されます。

多くの学校では、面接や作文、小論文が実施されているのですが、これらを甘く見ていてはいけません。

面接は慣れていないと緊張してしまい上手く話せず、終了後に「もっと練習しておけばよかった」と後悔する可能性が大いになります。

そのため、何度も練習を重ねることが重要です。

また、作文や小論文については、様々なジャンルのテーマで書く練習を行うと良いでしょう。

また、練習を行う際は、必ず時間を計り、考える時間・書く時間・見直す時間なをど分けて決めておくことがおすすめです。

国語の「放送による聞き取り調査」は過去問演習がマスト!

2つ目は「国語の放送による聞き取り調査の過去問演習を行う」ことです。

千葉県の公立高校入試の国語では、「放送による聞き取り調査」という英語のリスニングのような音声を聞き取って問題を解く試験があります。

英語のリスニングとは違い、聞き取れないということはほとんどありませんが、「どういった問題が出るのか」「どのくらいの配点なのか」「全体の試験時間の中のどのくらいの割合を占めるのか」などをわかっているか否かで、試験の点数に大きな差が生まれます。

そのため、試験当日までに過去3年分程度の過去問題を3回以上必ず解くようにしましょう。

英語は語彙力と単語力に注力

最後は「英語は語彙力と単語力に注力するべき」ということです。

近年、千葉県の公立高校入試の英語では、語彙力や単語力のレベルが徐々に上がっています。

直接的に単語の意味を聞かれる問題に影響が出ることはもちろんですが、長文読解などで文章自体が長くなくても、分からない単語や意味が曖昧な単語があるだけで、読解に時間がかかってしまうことになります。

そのため、受験勉強に余裕がある方は、少し難易度の高い単語や語彙を覚えるために時間を使ってみると良いでしょう。

まとめ

今回は、2022年度から変更される千葉県の公立高校入試制度の中から、試験回数の変更について詳しく解説しました。

入試制度は、各都道府県や学校ごとに違うことはもちろん、数年ごとに変更されていることがあるため、「私が受験したころは○○だったから、きっと今もそうだろう」「お姉ちゃんの時は■■だったし、問題ない!」などとは考えずに、一度しっかりと確認するようにしましょう。

また、通っている学校や塾の先生、家庭教師などに聞けば、分かりやすく説明してもらうこともできるので、調べることが億劫な人は、一度聞いてみてください。