ADHD(注意欠如・多動性障害)とは?子どもが診断されたらどう接するべき?
自分の子どもがADHD(注意欠如・多動性障害)と診断されたことに対して、ショックを受ける保護者の方も多いと思います。
また、それと同時に「これからどのように接していけば良いか」など様々な不安を感じることでしょう。
そこで今回は、ADHDの特徴的な行動や親としてどう接するべきかについて解説していきます。
ADHDについて疑問や不安を抱えている方は、ぜひ一度目を通してみてください。
▼目次
ADHD(注意欠如・多動性障害)とは?
ADHD(注意欠如・多動性障害)とは、不注意、多動性・衝動性が現れる障害です。
不注意、多動性、衝動性のいずれかが発症する場合もあれば、混合して現れる場合もあります。
また、ADHDは12歳までに発症するもので、多くの場合は8歳から10歳の間に発症します。
しかし、まれに4歳以前にADHDを発症する場合もあります。
ADHDの原因
ADHDの原因は、親のしつけの悪さだという情報もありますが、それは大きな間違いです。
ADHDの原因は、未だにはっきりとはわかっていませんが、神経性物的な原因によるものであることがわかってきています。
そのため、「自分のしかり方が悪かったのかな」「もっと優しく接していればよかった」などと自分を責める必要はないのです。
お子様がADHDの特徴的な行動
先程も少し触れましたが、ADHDには不注意、衝動性・多動性の症状がみられます。
ここからは、この2つの症状による特徴的な行動について解説します。
不注意
「不注意」による特徴的な行動は、物忘れが多い、集中できないなどです。
学校の課題やテストで、誤字脱字や計算ミスなどのケアレスミスが多くなってしまうのも、特徴的な症状です。
ほかにも、長時間の授業や遊びに集中することができなかったり、忘れ物が多いなども挙げられます。
このように不注意による行動は、ADHDの可能性を考えなければ、お子様本人の不注意や怠慢であると判断されてしまう可能性のある行動が多いのです。
衝動性・多動性
「衝動性・多動性」による特徴的な行動は、決められた場所にじっとしていられない、順番を待てないなどです。
授業中に急に立ち上がって、教室中を歩き回ったり、座っていてもソワソワと身体を動かしている状態は、衝動性・多動性の症状である可能性が高いです。
ほかにも、注意されても話続けてしまったり、周りの人の邪魔をしてしまったりすることもあります。
このように、衝動性・多動性による行動は、不真面目、ふざけている、周りのことを考えられないなど、批判的な目で見られる場合があります。
そのため、周りにしっかりと理解してもらい、謂れのない言葉でお子様が傷つかないようにサポートする必要があります。
お子様がADHDと診断されたら親としてどう接するべき?
ADHDのお子様に対して「叱りたくないのに叱ってしまう」「どう接すればよいかわからない」という悩みを抱えている保護者の方は多いと思います。
そこでここからは、お子様がADHDと診断されたら親としてどう接するべきかを解説します。
ADHDを正しく理解し、捉える
これまでも解説してきましたが、ADHDの症状は、正しい理解をされていなければ、周りに誤解を与えてしまうものや、批判の対象になってしまう行動を引き起こします。
その結果、ADHDの子どもたちは、叱られることが多くなり、悩みを抱えてしまったり、自己肯定感が低くなってしまったりすることがあります。
そういったことを避けるためにも、まずはADHDという障害を正しく理解することが大切です。
そして、ADHDの症状による行動に対しては、必要以上に叱ったり、周りの子どもと同じ行動するように無理強いしたりしないよう、心掛けることが大切です。
子供の特性・個性に合ったサポートを模索する
先ほど開設した通り、ADHDの症状には不注意や多動性・衝動性などの分類はあるものの、日常生活に現れる行動や困難は1人ひとり違っています。
そのため、一般的なサポートの方法では、お子様に合わない場合もあります。
お子様とのコミュニケーションを通して、「どんな時にどんな行動をとってしまうのか」「日常生活のどんなことに対して困難を感じているか」などを、しっかりと理解し、適切なサポートを行いましょう。
また、家庭内でできることは限られてしまうので、学校の先生や医療機関にも頼りながら、お子様にとって最善のサポートができるように、模索していきましょう。
まとめ
ここまで、ADHDの特徴的な行動や親としてどう接するべきかについて解説しました。
ADHDのお子様は、症状の影響で周りの友達と同じようなことができず、自信を失ったり傷ついたりしてしまうこともあります。
そのため、保護者の方はADHDの症状を責めるのではなく、お子様の特性・個性と捉え、接するよう心掛けましょう。
そして、できないことがあっても、「○○ができなくても、あなたにはもっと素敵なところがある」ということを伝え、お子様を肯定し続けましょう。