近年、発達障害に悩む人は少なくありません。

2012年に文部科学省が約5万人の小中学生を対象に実施した調査では、「発達障害の可能性がある」とされた児童生徒は6.5%にも上りました。

これは、1クラスあたり2人程度、発達障害の傾向がある児童生徒がいるということになります。

しかし、学校や学習塾では、手厚い支援を受けられる場合は少なく、「周りの児童生徒ができることができない」と自信を無くしてしまう発達障害の子供は少なくありません。

そこでおすすめなのが、子供1人ひとりに寄り添った対応ができる家庭教師です。

今回は、発達障害の子供に家庭教師がおすすめの理由や家庭教師を選ぶ際に気をつけたい注意点を紹介します。

▼目次

発達障害の子供に学習塾より家庭教師がおすすめな理由3つ

自宅での受講

発達障害の子供に学習塾より家庭教師がおすすめな理由の1つが「自宅での受講」です。

学習塾であれば、周りにたくさんの生徒がおり、物音やしゃべり声が聞こえてきます。

そのため、集中しづらい環境となってしまうことはもちろん、発達障害の種類によってはその場にいること自体が苦痛となってしまう可能性があります。

それと比べ家庭教師であれば、住み慣れた安心できる環境で勉強することができるので、集中しやすくリラックスして勉強に取り組むことができます。

1対1の指導

2つ目の理由は「1対1の指導」です。

学習塾にも個別指導はありますが、講師1人に対して2~4人の生徒を同時に教えるというスタイルが多く、丁寧な指導を受けることは難しくなります。

また、発達障害の子供の指導においては、コミュニケーションが重要となります。

コミュニケーションを丁寧に行うことによって、子供1人ひとりの性格や特性を把握し、好奇心を引き出したり、勉強に対するモチベーションを高めることができます。

家庭教師であれば、授業時間は必ず1対1の指導であるため、教務指導が可能です。

さらに、丁寧なコミュニケーションを行い、子供の精神面をサポートすることもできます。

対面指導なら、より生徒の反応に合った指導が可能

3つ目の理由は「対面指導なら、より生徒の反応に合った指導が可能」です。

ここ1.2年でオンライン授業を行う学習塾や家庭教師が増えましたが、発達障害の子供の場合は対面授業の方が適切な指導を行うことができます。

たとえ1対1であってもオンライン授業だと、生徒の表情や理解度などを細かく把握できません。

そうなってしまうと、適切な指導やコミュニケーションができず、子供のモチベーション低下にも繋がってしまう可能性があります。

そのため、体調面を考慮しつつ可能な限り、対面授業ができる家庭教師を選ぶようにしましょう。

発達障害の子供に家庭教師を選ぶときのポイント

発達障害に対して理解のある家庭教師

発達障害の子供に家庭教師を選ぶときは「発達障害に対して理解のある家庭教師」を選びましょう。

家庭教師は1対1の指導だからと言っても、家庭教師本人が発達障害を理解せず、子供に寄り添った指導ができなければ意味がありません。

そのため、家庭教師に関する情報を可能な限り収集した上で、選ぶようにしましょう。

また、発達障害の子供に対して指導を行ったことのある家庭教師はよりオススメです。

発達障害に対する知識が豊富であることはもちろん、発達障害の度合いや症状に合った指導が可能になるためです。

そのため、家庭教師個人の指導経験も重視しましょう。

家庭教師だけでなく、家庭教師センターもしっかりと選ぶ

家庭教師を探す際は、家庭教師センターから依頼することが多いと思いますが、そちらもしっかりと見極める必要があります。

見極めるためにはホームページを見ることが最も手軽な方法です。

ホームページを見る際は、これから紹介する以下の項目を確認するようにしてみてください。

  • 発達障害に関することが大きく書かれているか
  • 発達障害の子供を指導した実績はあるか
  • 発達障害の種類や特徴に即した指導ができるか

これらの項目は最低限になるので、時間があれば一度問い合わせてみるのもおすすめです。

「すぐに契約締結しようとしないか」「スタッフがきちんと発達障害の知識を持っているか」を確認してみると良いでしょう。

発達障害の子供に家庭教師を選ぶときの注意点

口コミは参考程度に、信じすぎない

発達障害の子供に家庭教師を選ぶときの注意点の1つは「口コミを信じすぎない」ことです。

口コミは信頼できるものもあれば、意図的に良い評価ばかり書きこまれている場合があります。

そのため、全てを鵜呑みにするのではなく、「こういう人もいるんだな」というように、参考程度に読むようにしましょう。

柔軟性のない家庭教師はNG

こちらは一度指導を受けてみないとわからないことですが、「柔軟性のない家庭教師はNG」です。

例えば、会社のマニュアル通りの指導しかできない家庭教師や生徒の特性や個性を無視し、自分の指導方法に固執する家庭教師です。

こういった家庭教師は指導方法に柔軟性がなく、発達障害の子供に対して適切な指導はできません。

そのため、一度指導を受けてみて違和感があれば、家庭教師の変更を申し出るか、家庭教師センターそのものを変更することを検討するべきです。

まとめ

ここまで、発達障害の子供に家庭教師がおすすめの理由や家庭教師を選ぶ際に気をつけたい注意点を紹介しました。

発達障害は、周りの子供たちができる当たり前とされることが上手くできない場合が多くあります。

しかし、当たり前とされていることができなくても、発達障害に対して理解がある家庭教師から適切な指導を受けることができれば、個性や才能を伸ばすことが可能です。

そのため、発達障害に対して悩み続けたり諦めたりするのではなく、勇気をもって学習環境を変えてみましょう!