学校や塾から漢検の案内をもらっても、すぐに処分してしまっていたりしませんか?

受験勉強や部活、習い事などで忙しく、受験する暇がないという人も多いかもしれません。

しかし、実は漢検を取得することによって入試を有利に進めることができる可能性があります。

また、入試時に限らず入学後にも、漢検を取得していることで受けられる優遇措置も存在します。

そこで今回は、大学入試において漢検合格者がどのように評価されるのかについて紹介します。

また、漢検以外の検定についても紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

▼目次

入試で漢検取得者を評価・優遇している大学・短大は半数以上

漢検は漢字の能力を証明するだけじゃない

「漢検」と聞くと、「漢字や国語が得意な子が持っている資格」「漢字の詳しさを証明するもの」というイメージが強いかもしれません。

しかし、漢検は漢字の能力を証明するだけのものではありません。

実際に半数以上の大学・短大が入試時に漢検取得者を評価しているというデータが存在します。

大学によっては漢字の知識が豊富であることに対して評価している場合も考えられます。

しかし、主体的に学ぼうとする姿勢や継続的な努力ができる人材であることが評価されているとも考えられます。

このように、漢検を取得していれば、様々な観点から評価され入試を有利に進めることができるのです。

入試時の様々な場面で有効

ここからは、漢検が入試時にどのような効果を発揮するかについて具体的に紹介します。

まず1つ目は「出願時の要件」です。

AO入試や推薦入試などでは、「漢検〇級以上を取得している」というように出願要件の1つになっている場合があります。

そのため、漢検を持っていなければ、そもそも入試自体を受けられないという事態になりかねません。

そして2つ目は「入学試験の一部免除」です。

これは言葉の通り、漢検を取得している学生は、通常であれば受けなければならない試験を受ける必要がなくなるということです。

しかし、これも出願時の要件と同様に、「〇級以上」などの条件が大学や学部ごとに設けられています。

受験を考えている大学が、漢検を評価しているか調べたい場合は、下記のURLから検索することができるので、ぜひ1度調べてみてください。

URL:漢検を評価・活用している大学検索 | 調査・データ | 日本漢字能力検定

入学時や在学中も漢検取得者を優遇している大学・短大もある

経済的援助を受けられる

さきほどは、漢検の入試時の評価について紹介しましたが、入学時や在学中にも漢検合格者は優遇される場合があります。

その1つが「経済的援助」です。

大学では入学金や授業料などの大金が必要となりますが、これらを免除・減額することができる制度が存在します。

その要件の1つとして「漢検○級合格者である」ということが挙げられている場合があるのです。

単位の認定を受けられる

もう1つが「単位認定」です。

大学に入学すると、卒業するために決められた単位数を取得する必要があります。

通常は授業に出席し、試験や課題を提出することによって単位を取得していきます。

しかし、漢検を取得していれば、その事実だけで単位が認定され、興味のない講義を嫌々受ける必要がなくなります。

大学入試で評価される漢検は2級・準2級

大学入試では漢検準2級以上が評価される!

ここまで漢検合格者に対する評価や優遇について紹介してきましたが、何級でもいいというわけではありません。

多くの大学や短大では、準2級以上からが評価の対象となります。

しかし、大学や学部によって若干の違いがあり、「2級から出ないと加点されない」「準2級と2級では加点される点数に大きな差がある」などということがあります。

そのため、大学受験で漢検を利用しようと考えている人は、「何級をとる必要があるのか」をしっかりと調べた上で検定を受験するようにしましょう。

漢検準2級・2級の概要

ここからは、大学受験で評価対象となりやすい準2級と2級の難易度や合格率について紹介します。

<準2級>
準2級のレベルは「高校在学程度」で、1951文字が対象漢字となります。

2019年度第1回の合格率は29.0%と中途半端な勉強では、合格することが難しいことがわかります。

また、合格基準は200点満点中70%程度の得点が必要となります。

<2級>
2級のレベルは「高校卒業・大学・一般程度」で、2136字が対象で、全ての常用漢字の読み書きができる力が求められます。

2019年度第1回の合格率は18.0%と5人に1人が合格できるという非常に狭き門となります。

また、合格基準は200点満点中80%程度の得点が必要で、確実に得点する力が求められます。

大学入試で評価・優遇される漢検以外の資格

英検を含む英語関係の検定試験

漢検以外にも、入試で評価・優遇される資格が存在します。

1つ目は「英検を含む英語関係の検定試験」です。

英検は学校からの案内で、存在を知っている人が多いかと思いますが、他にもTOEFLやTOEIC、TEAPなども大学受験で利用することができます。

また大学によっては、大学独自の英語試験をなくし、検定のスコアを利用する場合や独自試験と検定のスコアを選べる場合もあります。

数検も入試方式によっては有利◎

2つ目は「数検」です。

漢検と比べると導入している大学や短大は少なくなってしまいますが、理系科目を得意としている人にはとてもおすすめの検定です。

また大学によっては入試時の加点以外にも、漢検と同様に数検を取得していると単位認定が受けられる制度もあるので、入学後にも有効な資格です。

まとめ

ここまで、大学入試において漢検合格者がどのように評価されるのかについて紹介しました。

高校生は、勉強や部活、学校行事など様々なことに追われ日々忙しく、漢検まで手を付けられないという人も多いかと思います。

しかし、漢検を取得することによって、大学入試で有利になり、自分自身の思い描く進路が叶いやすくなるというのも事実です。

まとまった時間が取れなくても、毎日15分でもいいのでコツコツ勉強し、漢検取得を目指しましょう!