コロナ禍の子供のストレス…どうやって解消していけばいい?
日本全国で猛威を振るう新型コロナウイルス。
学校の休校や3密回避などで、子どもたちへの負担も大きくなっています。
実際、さまざまな調査で、ストレスを抱える子供の増加が伝えられています。
そこで今回は、長期化する新型コロナウイルスの影響の実態、その対処法についてまとめていきます。
▼目次
新型コロナと子供のストレス
ストレスの実態
国立成育医療研究センターの医師や研究者を中心にした「コロナ×こども本部」が、4月30日~5月31日にインターネットで調査を実施しました。
それによると、
- 小学1~3年生の47%が「コロナのことを考えるといやな気持ちになる」
- 4~6年生と中学生の40%、高校生の42%が「最近集中できない」などのストレス反応を感じている
という結果が出ています。
2月末から学校の休校が続き、外出もできないという中で、子どもたちがかなりのストレスを抱えていたことがうかがえます。
生活リズムの乱れ
調査時点の直前1週間で「1回も外出しなかった」と答えた割合は、高校生では13%。
「1回も運動しなかった」という高校生も32%いました。
また、起床・就寝時間は、学年が上がるほど不規則になり、小学1~3年生の35%が「去年と変わらない」のに対し、高校生の26%が「2時間以上ずれた」と答えています。
学校に通うことがないため、生活リズムが不規則になってしまったという結果が見て取れます。
保護者の様子にも変化が
他方で、本アンケート結果では、保護者の様子にも変化が見て取れます。
子どもをののしったり、叩いたりしたことが、今年1月時点と比べて「増えた」と自覚している保護者は、年少~年長児がいる保護者の4割超、小学1~3年の保護者の4割近くを占めました。
保護者の働き方にも変化が生じ、保護者自身もストレスや不安を感じている中で、子どもたちは学校もなく家にいることが多い。
そうした大きな状況変化の中で、保護者側にも大きな負担となっている現実があります。
子供の変化に気づき、家族で解消
基本的な考え方
では、そうしたストレスにどう対処していけばよいのか。
ウイルスによる影響は子どもも大人も同じ、家族単位で対処法を考えていく必要があります。
裏を返すと、家族の在り方や、家庭環境を考える良い機会とも言えます。
話し合いと説明
情報社会ゆえに、新型コロナウイルスに関する情報は嫌でも目に入ってきます。
そのすべてを鵜呑みにせず、正しい情報を共有する必要があります。
そのためには話し合うことが大切です。
新型コロナウイルスの影響は日本全国でどのように広がっているのか、住んでいる地域での状況はどうか、できる対策は何かなど。
情報をそのまま頭に入れるのではなく、何ができるか、どう考えるべきかを共有することが大切です。
また、お子さんの年齢に応じた対処も必要となります。
小さなお子さんであれば、ニュースの映像などにより、ことを必要以上に大きく感じてしまうことがあるでしょう。
大きなお子さんであれば、自分でSNSなどの情報に触れることもあり、正しくない情報、デマなどに触れてしまう恐れもあります。
いずれにしても、話し合いの場を増やし、正しい情報を共有することを意識する必要があります。
体を動かす
学校が再開し、体育の授業などで、思わぬけがをするケースが多く報告されています。
若く元気な子供とはいえ、長期間動かなければ体力も低下してしまいます。
また、家でじっとしていて、目や頭を使っているだけでは、心理的にもよくはありません。
そこで日々の生活に運動・アクティビティを組み込むことがおすすめです。
ちょっとした散歩やストレッチ、体操などできることは多々あります。
一緒に取り組むことで、コミュニケーションをとる機会も増えることでしょう。
また、屋外でなくとも屋内でできることも多々あります。
料理や工作、絵を描くなどお子さん1人で、ないし保護者も一緒に取り組むこともできるアクティビティも多くあります。
ステイホームの期間に、大きく上達するものもあるでしょう。
日課、日々のルーティーンとして組み込むことが理想ですね。
小さなサインにも反応を
子どものサインは読み取りにくい。
特に、小さな子どもであればなおさらでしょう。
そうしたサインを見逃さないためにも、日々のコミュニケーションが欠かせませんね。
また、先述の通り、大人の側も想像以上にストレスを感じています。
大人のセルフケアという視点も大事になってきます。
がんばりすぎのサインは至る所にあります。
落ち込んでやる気が出ない、イライラする、気が散るなどがそれにあたります。
休むこと、それがまずは大切です。
子どものサインに気を配りつつ、大人自身もケアをする必要があります。
まとめ
健康は、肉体的にも精神的にも充実していることが求められます。
コロナの影響で、体を動かす機会がなく、日々漫然と過ごしていては、気持ちも落ち込んでいきます。
先述の通り、家族の在り方や存在意義を考える良い機会でもあります。
コミュニケーションをとりながら、この難局を乗り越えるために、力を合わせていきたいですね。