新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2021年の大学入試には大きな変化が起こります。

ほとんどの受験生が不安に思い、実際に既に影響を感じている受験生も大勢います。

2021年大学入試で実際に変化する部分・受験生がこれから出来ることについて解説します。

▼目次

受験生がコロナ禍で不安に思っていること

新型コロナウイルスの影響で、受験生や親御さんはほとんど「みんな」と言っていいほど多くの人が、不安を抱えています。

「受験に不安がある受験生」は全体の9割以上、「受験方法の見直しを検討していると回答した受験生」は全体の約3割、「各学校の対応の違いによって受験への不公平さを感じると回答した受験生」は全体の7割以上、「既に受験勉強に支障が出ていると回答した受験生」は全体の約8割です。
※ODKソリューションズ調べ

具体的には

  • 学習の遅れ
  • 試験の中止や延期
  • 家庭での学習が大変
  • 受験情報のこまめな発信が欲しい

といった不安が挙がっています。

2021年度の入試への影響

入試の名称が変わる

2021年度の大学入試は、名称が変わります。
これ自体は、新型コロナウイルスは関係ありません。
新しく行われる大学入試改革によるものです。

まずは、新型コロナウイルス流行前の、大学入試改革による変更を確認しましょう。

各入試方式の、名称の変化は以下の通りです。

  • 「AO入試」が「総合型選抜」に
  • 「推薦入試」が「学校推薦型選抜」に
  • 「一般入試」が「一般選抜」に

出願・合格発表時期が変わる

同じく、大学入試改革によって、それぞれの出願・合格発表時期も変わりました。
具体的には、以下の通りです。

・総合型選抜(旧・AO入試)
→出願開始:9月に変更
→合格発表:11月以降に変更

・学校推薦型選抜(旧・推薦入試)
→出願時期:11月以降で従来通り
→合格発表:12月以降に新しく決定

全体的な延期が推奨されている

先ほど解説したのが、「新型コロナウイルス流行以前に決まっていた変更」です。

ただし、2020年上半期において、新型コロナウイルスが流行したため、またも変更する可能性が高くなりました。

文部科学省は、各大学に対して、これらの予定を全体的に後ろ倒しにするよう求めています。

しかし、1月になれば「大学入学共通テスト」が始まります。

各私立大学は、2月になれば一般選抜も始まりますね。

ですから、「どんなに後ろ倒しに出来ても年内までではないか」とする大学担当者もいます。

詳細はまだ不明

とはいえ、詳細な対応は大学によって異なるのが実情です。

2020年7月以降、新型コロナウイルスがどのような状態になるかもわからない状態です。

世界中が翻弄されている非常事態であるため、率直に言って誰にも今後の影響が分からないのが事実です。

受験生がこれからできること

落ち着いて勉強する

日程がどんなに変わっても、例え選抜基準が変わっても、学力が必要であるのには変わりありません。

不安になって何も手につかなくなるくらいなら、これまでやってきたのと同じように勉強を続けた方が良いのは明らかです。

もちろん、出願時期や入試日程の変更については、しっかり把握しておきましょう。

特に、志望校・志望学部が発信している情報に関しては、こまめに把握するように心がけてください。

入試戦略を考え直す

部活の大会成績や、文化活動の成果を選抜に使おうと考えていた受験生の方も多いでしょう。

しかし、休校が長引いた影響で、それらも難しくなる可能性があります。

もちろん、救済措置は取られます。

文部科学省は、出席日数や部活動の記録などが少なくなった生徒が、受験で不利にならないように配慮するよう大学に通知する予定です。

大学も、例年とは異なる選抜基準を検討し始めています。

とはいえ、他の入試戦略を視野に入れるのも重要です。

このリスクヘッジの考え方は、大学に入った後も社会に出た後も役に立ちます。

自ら調べ、考えて対策を立てる

最も重要なのは、生徒さんが自ら調べ、考えて対策を立てることです。

もちろん、塾や学校の先生など、プロに頼ることも必要です。

教材の購入や生活の補助などは、親御さんの協力も頼るのが賢いやり方です。

ただし、生徒さん自身が自分で調べ、自分で考えて、自分でも対策を立てるのをおろそかにしないようにしてください。

どんな変更があろうが、大学や社会が求めるのはそうした「自分で考えて、行動できる」人間なのですから。

不透明なのはみんな同じ

新型コロナウイルスによる大学入試への影響は、まだ不透明です。

詳しいことは決まっていませんし、未来のことは誰にも分かりません。
大学によっても、対応は異なります。

逆にいえば、誰にとっても同じく不透明だということです。

冷静に、しっかり情報収集をして、プロの手も借りて受験勉強に臨みましょう。