高校受験の際に第一志望をどの学校にするかを決めるのはもちろん重要なことですが、同じように併願校をどこにするかも重要になってきます。
そこでここでは併願校選びのポイントについて紹介していきたいと思います。

▼目次

地域によっての違いを理解すること

併願校の考え方は地域によって違う

ネットなどで併願校選びのポイントを探していて参考にすることはありますが、その際に注意しなければならないのは「どの地域の情報か」ということです。
高校入試に関しては公立と私立という大きな違いがあるのですが、それらをどのように受けることができるかは地域によって違っているのです。

例えば地域によっては先に私立の入試があって、後で公立の入試があるとします。
その際、公立高校の入試に合格した場合は必ずそこに行かなければならないという地域もあれば、合格した私立と公立のうちから選ぶことができるという地域もあるのです。
そのため地域によって併願校の考え方は大きく違ってきます。
まずは自分が受けようとしている地域の制度を先に調べることから始めましょう。

住んでいる地域によっては他府県の私立もターゲットになる

住んでいる場所によっては自宅から近くの私立高校だけが併願校の候補となることが多いのですが、他府県へのアクセスが便利な地域であれば他府県の私立高校も併願校のターゲットとなります。
基本的に高校入試の場合は都道府県内で入試日が同じ日になりますので、私立も公立も1校しか受験することはできません。
そのため他府県の入試を受けにいくのです。

もちろんそこを第一志望にしなければいけないということはありません。
例えば第一志望は公立、第二志望は府県内の私立、他府県の私立は第三志望もしくは入試の練習台として使用するということが可能になるのです。
東京や大阪などではよく利用される手法で、周囲の他府県が対象となります。
大阪などであれば奈良県の私立入試が大阪よりも早くありますので、よく利用されています。

併願校を決めていくには

第一志望への期待度によって変化させる

例えば第一志望の公立高校への合格期待度が非常に高い場合は私立の併願校はそれほど重要にはなりません。
ある程度レベルが高い私立高校を受験するというのも良いでしょう。

問題は第一志望の公立高校への合格期待度がそれほど高くない場合です。
もし不合格になった場合は併願校として受験している高校に通うことになる確率が高いためにかなり真剣に決める必要がありません。
「必ず合格できる高校」で「実際に三年間通える高校」を選ぶことになります。
併願校ですので受験すれば確実に合格できるところでなければいけません。
併願校の入試で不合格になってしまうと第一志望のレベルを下げる必要が出てきます。

なぜ併願校を受けなければならないのか

たまに生徒や保護者の中には「どうせ通うつもりはないから私立高校は受けない」という人がいるのですが、これは間違いです。
中学校の担任の立場からすれば、併願校を受けていない生徒が第一志望の入試で不合格になると行く高校がないことになります。
一部で二次募集がかかることはありますが、数も少なく確実でもありません。
担任としてはそんな冒険はできないのです。
もしそんな生徒が出てしまったら担任の責任にもなってきます。

そうなると併願校を受験しない生徒は確実に第一志望の高校に合格してもらわなければならないことになります。
そのために偏差値のレベルを1~2段階下げて確実に合格を狙っていくことになるのです。
併願校を受験するのは「保険」のようなものでもあるのです。

いつ併願校を決めていくか

では併願校をどの時点で決定していくかです。
一般的には11~12月ごろに行われる三者面談の時点では決定していきたいところです。
この三者面談の後の時期になるとそれぞれの中学校の校長先生もしくは進路部長の先生がそれぞれの私立高校に事前相談に出かけていきます。
その高校を受験しようとしている生徒の実力テストの結果などの情報を持っていき、事前相談を行うのです。

難関私立高校ではあまり参考にされず、本番の入試での実力勝負になることが多いのですが、中堅私立高校までの併願校とされるところでは非常に重要になるものです。
この事前相談で「〇」をもらっていれば合格の可能性が急激に高まるからです。
逆に「×」と判定されているのであれば志望校を変更した方が良いでしょう。
この時期に併願校として受験する私立高校が決定していないと事前相談に間に合わずに非常に不利になってしまう可能性があります。
また、家庭教師や進学塾では別に事前相談を行う場合もあります。
これらに間に合わせるためには三者面談が行われるころには決定している必要があるのです。

まとめ

高校受験において併願校選びは非常に重要なものです。
選ぶレベルや決定する時期を間違えないように決定していきましょう。