読みと意味をしっかり覚える

漢字の練習で一番いけないのは、いきなり書いて覚えようとすることです。
まずは、読みをしっかりと覚えること、そして漢字の意味、つまり語彙を理解することです。

例えば、「搾取」というような漢字は、日ごろ使うことがあまりないため、読み書きができても、漢字のもつ意味を想像しにくいでしょう。

そういった漢字は、長期的には忘れてしまいますのでしっかりと読み・意味をおさえるようにしましょう。

語彙力については特に重要なので、別の機会に説明していきます。

正しい漢字を何度も書いて練習する

当たり前のことですが、漢字は書いて覚えなくてはいけません。
しかしやみくもに何十回もグダグダと書いていても意味がないどころか、うろ覚えの間違えた漢字を何十回も書くのはむしろ逆効果です。

正しい見本の漢字を見ながら、それを正しく書き写すということが重要です。

ひたすら書かされるのは苦痛でしかありませんし、集中力が切れると字が汚くなったり、間違えた字になってきます。
書くのは数回程度で良いので、集中して正しい漢字を書きましょう。

見ないで書けるようになるまで行う

見本の漢字を見ながらノートなどに書いているときは当然漢字を書くことができます。
ただ、それで書けるようになったと勘違いをするのはいけません。
見ながら書いているのですから書けて当然です。

ある程度書き込んで自信ができてきたら、見本を見ないで書けるかどうかを試しましょう。
この際、自分でミニテストのようにするのも効果的です。
ひらがなで出題された漢字が頭にイメージとしてすぐに浮かぶまでやりこむというのがコツです。

継続的に行う

漢字は繰り返し方式の勉強が重要なものです。
集中的に勉強をして、それから何日も勉強せずに放置するというような勉強方法をしていてはいけません。
毎日15分でも継続して勉強をすることが重要です。
特に漢字が苦手、漢字が嫌いという生徒は一気に何時間も漢字の勉強などしたら拒否反応しか出ません。

ただ、毎日10~15分程度であればそれなりにできるものです。
少しずつで良いので継続して行うようにしましょう。

漢字を覚えたら、熟語や文で慣れていく

漢字だけをひたすら書き続けるのはただの作業になってしまうことがあります。
また、テストに出題される際にはたいていが短文の形式で出されます。

そう考えると単純に漢字だけを覚えるのではなく、文章で覚える方が効率的ということになります。
よく出る言葉、関係が深い言葉と一緒に覚えることで「テストに強い」状態を作ることができるのです。

これは熟語でも同じことが言えます。
一つだけ漢字を覚えるのではなく、四字熟語などをそのまま書いて勉強することで漢字と四字熟語の両方を勉強することもできます。

テストをしたら何よりも間違いなおし

意外と行われていないのがこの間違いなおしです。
生徒は点数ばかりが気になって、点数を見たらテストに関心がなくなります。
ただ、正解していた漢字はもう良いのです。

問題は間違えた漢字です。
間違えた漢字をそのままにしておくと次回テストに出題されてもまた間違うでしょう。

間違えた漢字を正しく書きなおすこと。
これが重要です。

これは非常に効果が高い方法だとみんな理屈ではわかっているのですが、なかなか実行はしません。
すでに終わって点数が確定したテストのやり直しをするということを無駄としか思えず、しかも書き直す、やり直すのは面倒な作業だからです。

しかし、こういった地道な作業の積み重ねで漢字に強くなっていくのです。
ちなみにこの勉強方法は漢字に限らず、どの教科、どの単元にでも言えることですので勉強の基本と言えるものです。

面倒ですが、地力をつけるためにしっかりと取り組んでいきましょう。

読書はもちろん漢字の勉強にもなる

読解力、表現力、語彙力に関係が深いと思われがちな読書ですが、読書は漢字の勉強にもなります。
本を読むのに慣れている生徒は習っていない漢字でも平気で読んだりします。

これは普通の漢字だけにとどまらず熟字訓(八百屋、流石などの特殊な読み方)
にまで至り、大人でも読めない漢字を読めたりすることもあるのです。
それでも本人は勉強しているという意識はありませんし、「なぜその漢字が読めるのか」ということも認識はしていません。

気が付けば知っていた、読めたという状態になっているのです。
ある意味では理想的な学習方法と言えるかもしれません。
とことん本が嫌いという生徒でなければ本を読ませていくというのも漢字の学習につながっていくでしょう。

まとめ

漢字は配点は大きくないものの確実にテストに出題される単元です。
苦手だ、嫌いだと割り切ってしまうと毎回決まった点数を落としてしまうことになります。

しかし漢字に強い生徒は毎回のテストで確実に数点は取れるということになるのです。

地道な作業にはなりますが、自分の得点源にするために漢字の勉強をしていきましょう。
一度身についた勉強方法と漢字の知識は自分の強い武器となっていってくれるはずです。