早稲田アカデミーの算数についていけない お子さん向け対策法
中学受験の際に重要になる塾選びですが、その塾の実績を見て選ぶ人も多くいます。
もちろんそれも重要なのですが、それよりも「生徒に合った」塾を選ぶ方が重要なのです。それを間違えてしまうと成績が伸び悩んだり、授業についていけていないということが起こってしまいます。
そこで、ここでは「早稲田アカデミー」の授業スタイルと、ここで算数の授業についていけない場合の対策法を紹介していきたいと思います。
▼目次
早稲田アカデミーってどんな塾?早稲田大学と関係があるのか?
早稲田アカデミーは関東地方で中学受験、高校受験、大学受験を対象とした塾です。
塾の名前に「早稲田」とついていますが、早稲田アカデミーがもともと「早稲田大学院卒業生塾」という名前だったことが関係しているだけで「早稲田大学」とは一切関係がなく、優先枠を持っているなどの要素もありません。
小学校1年生からクラスがあり「スーパーキッズコース」とされています。ここから4年生までは特に中学受験専用のカリキュラムで進むわけではなく、比較的ゆっくりとした進度で進んでいきます。
5年生になると中学受験用のコースと公立進学用のコースに分かれます。
それぞれのコースではテスト、模試によってクラス分けが行われます。テキストや模試は「四谷大塚」のものが使用されます。
四谷大塚の教材は中学受験ではもっともオーソドックスなものです。特に難しすぎるというものではありませんのでこれ自体には問題はないでしょう。
問題はその授業スタイルです。最近実績を伸ばしてきている塾ではあるのですが、その授業スタイルは完全に「昭和」のものです。講師たちは「明るく元気よく勢いで」授業を進めていきます。
よく早稲田アカデミーは「体育会系」だと言われます。つまりそのスタイルに合う生徒は良いのですが、そういったノリは苦手だという生徒には苦痛でしかないのです。
宿題も、とにかく大量にでます。その単元をしっかり理解できていない生徒に大量に宿題を出してもどうしようもないのですが、そこはあまり配慮されません。
塾にいる間は講師たちは比較的手厚く面倒を見てくれますので、ここでどれだけ質問をして説明をしてもらえるかがカギになります。
基本的に宿題などは「詰め込んで暗記」というスタイルですので、わからないまま帰宅してもどうにもなりません。
早稲田アカデミーで算数の授業についていくにはどうすればいいのか?
まず良くも悪くも体育会系で勢いで押してくるスタイルの塾ですので、そもそもの相性が合わない生徒には苦痛しかないでしょう。逆に相性が合う生徒には大幅な成績アップが期待できます。
そして算数についてですが、単元の説明自体はしっかりと授業で行われます。ただ、5年生からの進度が早めになっていくために和差算、つるかめ算、消去算、分配算、代入算、相当算などの「文章題」と直方体・立方体、柱体・すいたい、水量と容積などの「空間図形」を苦手としたまま先に進んでしまう生徒が多く出ています。
おそらくついていけなくなる生徒はほぼこのあたりの単元でしょう。たまに「図形はひらめきだ」などという講師がいますが、これは間違いです。どちらかと言えば「慣れ」と「きっかけ」でしょう。
理屈を学んで同じような基本問題を徹底的にやっているとパターンで覚えてくるので解けるようになってくるのです。
幸い早稲田アカデミーは宿題は多く出される塾ですので、最初の理屈だけわかれば反復は宿題で行うことができます。
問題は文章題です。こういった文章題は「文章を理解する」「何が問われているかを理解する」「計算式の組立を理解する」とわからなくなる段階がいくつもあるために「詰め込み型」の授業スタイルである早稲田アカデミーでは苦戦する生徒が多いのです。
「なぜその式になるのか」を理解しなければいつまでも解けないのがこういった文章題です。授業で理解できなかったままにするのではなく、講師に質問をするか、そこだけピンポイントで指導してもらえる家庭教師を利用するなどの対策をするのが良いでしょう。
早稲田アカデミーは特にクセが強い塾なので自己分析を行いましょう
早稲田アカデミーはとにかく勢いで押してくるスタイルな上に「実績」に非常にこだわっています。こういった塾は「志望校も高めに設定」してきます。
これは塾としての実績を作るためで、本当にその生徒に適切な志望校かどうかはよくよく考えなくてはいけません。
生徒本人がしっかり努力しているのに算数などでついていけなくなっている原因の一つに「生徒の力よりもかなり上の志望校を設定されて、その難易度の問題を解かされている」ということがあります。
当然志望校の偏差値が上がれば問題は難しくなります。その難易度の問題についていけなくなっている可能性があるのです。
保護者と生徒でしっかりと話し合ってその生徒に適した勉強をするというのも重要なことなのです。