高校範囲の復習のポイントまとめ(国語編)
▼目次
おそらく学校で行われている授業と大学の入試問題とに一番大きな違いがあるのがこの「国語」だと思います。それは学校で行われている授業と予備校などで行われている授業の違いを見れば明らかです。学校の授業は教科書の内容に沿ってそれを紹介して解説していくものです。順番に音読していったり文章の内容を分解していって解説します。しかしそれは「問題を解ける」ようにするためのものではありません。予備校などの塾での国語の授業は「どうすれば問題を解けるようになるか」を突き詰めていく授業です。もちろん入試に必要になるのはこちらの方です。そのために国語という教科は学校以外の勉強が入試には必要になってくるのです。
1、現代文の復習方法
「国語はセンスだ」ということを言う教師がいます。センスがある生徒は教えなくてもできるし、センスがない生徒は国語は伸びないというものです。しかしそれは100%真実なのであれば誰も国語の勉強などしません。もちろんセンスがある人は有利であることは否定はできませんが、勉強しても伸びないということは決してないのです。ただ、点数が上がってくるまでもっとも時間がかかる教科であるとは言えます。勉強したからすぐに点数が上がるということはありませんので、地道な勉強が必要になります。
まず点数を落とさずに取るためには「漢字」の復習が重要です。どの大学の入試を受けてもほぼ確実に漢字の問題が出題されます。配点が低いために見落とされがちですが、ここで点数を落としていると不利になるばかりです。全部正解するくらいの気持ちで漢字の復習はしなければいけません。
次に文章題ですが、これは市販の問題集でかまいません。ただし量をこなす必要はないので、自分に合った問題集を選ぶようにしましょう。そして問題を解くときには必ず「根拠」を考えながら解くことが重要です。「なぜその答えになるのか」が説明できないのにたまたま答えが合っていたというのはまったく意味がありません。たとえ答えが間違えていても自分なりの根拠があってその答えを選んだのであれば先につながる間違いと言えます。解き終わったら解答解説を読んでじっくりと答え合わせをします。そのために問題集を選ぶ時は「解説が細かく書かれているもの」を選ぶことが重要です。そしてこの答え合わせに時間をかけるようにしましょう。解説を読んで納得できれば良いのですが、納得できない場合は予備校の先生や家庭教師などに質問するようにしましょう。こういった解き方をしていると一冊を終わらせるのにもかなりの期間が必要になります。
もう一つ現代文で重要なことは「頻出用語」を押さえておくことです。小説や評論ではそこで取り扱われている話題の「用語」「キーワード」を知っているか知っていないかで読んだ時の理解度が大きく違います。例えば野球について書かれた文章で野球のルールやプロ野球について知っている人と知らない人では最初の理解から変わってくるということです。最近では「頻出用語集」のような参考書も販売されています。ある程度幅広い知識を持っておくということは現代文を解く上で非常に重要になります。
最後に、「要約」の練習をするというものがあります。これも最近では小論文という形で文章の要約をさせる問題が出ていますが、これは普段からしておくことで文章理解が早くなります。慣れが必要になる部分ですので、これも字数を決めて(200字くらいから)要約文を書いたら添削をしてもらうようにしましょう。
2、古文の復習方法
古文はすべての大学入試にあるわけではありません。特に中堅以下の大学では国語は「現代文のみ」というところが多く、古文が必要なのはセンター試験や難関私立などに限られています。それだけにしっかり復習しておかなければ点数の差をつけられてしまう分野でもあります。
まず古文の復習の基本は「古語」と「古典文法」だと言われています。古語は英語で言うと英単語に当たるもので、意味を知らなければ文章が読めませんし、あらすじもわかりません。逆に言えば古語がしっかりと読めれば文章のだいたいの意味はわかるということになります。これも「古文単語集」などが数多く市販されていますので、しっかりとやりこむようにしましょう。
古文が苦手な生徒のほとんどは「古文の文法」でつまずいています。ただし覚えなければいけない絶対量はそれほど多くありませんので、「助動詞」「動詞」などの頻出のものから順番にこなしていくことで得点源にすることも可能です。また、古典文法は決まったものが多く出る傾向にありますので、「出る順」のような問題集をやっていくことが効率が良いです。
最後に古典で点数を取る近道としては「問題量を多くこなす」ことです。これは現代文とは逆の発想ですが理由があります。現代文で扱われる文章は現在も執筆している人がいるということを考えると無限にあります。そのために自分が解いた問題が出るということはかなり稀です。しかし古文は違います。古文で扱われる文章は過去のものです。新たな発見などがない限り絶対数が増えることはありません。そのため数多く古文の問題を解いていると入試などで「解いたことがある文章に出会う」確率が非常に高くなるのです。これは実際に何人もの生徒が体験してきているのを見ています。つまり古文は問題を解けば解くほど有利になるという分野なのです。