受験が近づいてくると気持ちばかりが焦って結局何をしたらよいかわからなくなってしまうということがあります。こうなってしまうと時間ばかりが無駄に過ぎてしまって勉強をしても身に付きません。そこでここでは受験が差し迫った3カ月前から何をすればよいのかを具体的な行動として紹介していきたいと思います。

▼目次

1、基礎問題の復習

受験が近づいている時期になってまったくわからない分野やどうしても理解することができない分野に手を出して時間を大量に使ったものの得るものがあまりなかったというのではあまりにも無駄な時間の過ごし方になってしまいます。

まだ受験までかなりの期間があるならまだしも残りの日数があまりない時期こそは「基礎問題の徹底復習」の方が重要になります。

「だいたいわかっているから7~8割は取れる」という基礎問題を完璧にすることで「9割~10割の正解」にするのです。

その方がはっきりと点数にもでやすく、またあまりにも難解な問題を解いているわけではないために精神衛生上も楽です。

たとえば難解な応用問題を解くのではなく基礎問題をしっかりと高得点を目指して解き直す。

その際に重要になるのは正解した問題ではありません。正解した問題はすでに理解できているので無視して良いのです。

ここでは「間違えた問題」が重要になります。これを採点するときに単純に×をつけるだけではなく、必ず「解き直す」ようにしましょう。

模範解答をさらっと見てわかった気になるだけでなく、自分で解くということが大事なのです。

この作業は非常に底力がつくのですが時間がかかるために面倒くさがって行わない受験生が多くいます。

しかし実際にやってみればわかりますが、比較的簡単な問題を解いているためにやっていて辛くなることがあまりありません。

2、過去問のやりこみ

入試問題にはそれぞれの学校に特色があります。たとえば大学によっては国語が現代文のみであったり古文を含んだりします。

数学で図形問題が多い、ある特定の範囲から良く出る、決まった形式で出題されるなど様々です。

ある程度の基礎学力を身につけたあとはその学校の過去問題をやりこむことで自分が受験する学校の特色に慣れていくことが重要なのです。

このやり方は人によっては無意味という人もいます。

その人の意見としては「ここ数年に出た問題と同じ問題が出るわけがないから過去問をやることは無意味」といったものです。

しかしまったく同じ問題が出題されたり似たような問題が出ることは頻繁にあります。

また、その問題形式になれていくということを考えるとやはりやりこんでおくべきでしょう。

また、やり方にも注意が必要です。

よく言われているのは第一志望の学校の赤本は3周はやりこむ。

他の受験校もできれば2周、最低でも1周はやるということです。1周は赤本にもよりますが、だいたい3年分か5年分あります。

それを自分が必要な教科を1周やってどれだけ正解できるかというものです。

この際、必ず「時間を測って正式な形」で取り組みましょう。問題集をやるように適当にしたり、途中で休憩を挟んだりするのではなく、本番と同じ条件で行うことが重要です。

そしてその教科の試験を受けたら実際どれくらいの時間配分が必要かということを体に覚えさせるのです。

点数を思いがけずに落としてしまうという学生の特徴に時間配分が下手というものがあります。

本番はさらに緊張感があるために少し余裕目にすべての問題を解ききるという流れを体で覚えてしまいましょう。

当然ですが、間違えた問題はすべてやりなおしをします。その際に赤本は解説が細かく載っていない場合があります。

なぜその答えになるのかわからない場合は予備校や家庭教師に質問したり、参考書を調べて解決するようにしておきましょう、

3、暗記科目の徹底

やはり差し迫った時期になってきて、新しい分野や理解に時間がかかる教科、そもそも理解ができていない英語の文法や数学の公式などを勉強しても劇的に点数が上がるということは難しくなります。

それよりもやったらやっただけすぐに結果として出やすいもの。

勉強すること自体がすぐに手間をかけずに行えるもの、それが暗記です。たとえば英語の単語や熟語を覚える、社会であれば地理用語、歴史用語を覚える、理科であればその対象の名前を覚えるなど「覚える」ことに特化するというのも方法の一つです。

これも新しいことをどんどんと覚えていく必要はありません。一度行ったものや基礎的なものを再確認するような形で覚えていくというほうが効率的です。

まとめ

入試三カ月前になるとどうしても気が焦るという気持ちはわかります。

しかしそれはどの受験生でも同じことです。

そういった時こそあちこちに手当たり次第に手を出すのではなく、落ち着いて基礎問題をじっくりと解いたり、過去問を徹底的にやったり、暗記問題をしっかりと覚えなおすということが重要になってくるのです。

「新しい分野で点数を取りにいくよりも取れる点数を確実に取る」ことが重要であることを覚えておきましょう。