高校受験を控えた中学3年生の2学期以降は非常に重要な時期になります。

この時期をどのように過ごしていくかによって成績が大きく上昇する、あまり変わらない
という差も生まれてくるのです。

そこでここでは中学3年生の2学期以降の過ごし方について紹介していきたいと思います。

▼目次

中学3年生の2学期にはどのような意味があるか

生徒によって大きな差が発生してくる時期である

中学3年生の夏休みおよび2学期は生徒によっては大きく学力に変化が発生してくる時期でもあります。
一つの原因はクラブ活動です。運動部の多くは夏休みに入るくらいのタイミングで引退をしていきます。
大会などに勝ち進んでいる場合でも夏休み中旬くらいには引退です。
子どもたちはクラブを引退してからが本気の受験モードと考えていることが多く、学力にも大きな変化が生まれてきます。

クラブに打ち込んでいた生徒などは引退すると夕方からかなりの時間が空くことになります。
ここに自宅学習、家庭教師や塾などでの勉強が入ってくることによって急激に学力を伸ばしてくる生徒がいるのです。
空いた時間をずっと遊んでいる生徒と勉強に回した生徒の差は入試までの半年の間に信じられないほど大きなものになります。
実際にこの時期に偏差値を10~15ほども上げてくる生徒がいるのです。

学校行事と定期考査

最近では6月ごろに運動会を行う学校も増えてきていますが、多くの学校ではこの2学期に運動会や文化祭などの学校行事が集中してきます。
その合間を縫うように中間考査、期末考査、実力テストが行われているのです。
また、家庭教師や塾も受験モードに入って時間も増えてきます。
どれだけうまく時間を使っていくかが重要になってくる時期でもあるのです。

よく生徒や保護者が「入試勉強と定期考査どちらを優先するべきか」と悩んでいることがあります。
厳密に言えばどちらも重要なのですが、この時期に限っては「定期考査および実力テスト」です。
なぜかといえば受験校を決定していく時期がこの2学期だからです。

三者面談などで担任や進路指導の先生は2学期までの評定や実力テストの点数を見て受験校についての判断をしていきます。
もちろん最終的に決定するのは本人や家族なのですが、この時点で評定や点数が大きく足りていないと現実的には厳しいことになります。
つまりこの2学期までは評定を強く意識していかなければならないということです。
3学期の評定が出るころには私立高校の入試は終わっていますし、公立高校もほぼどこを受験するかは決めた状態になっています。
2学期までが勝負だと思っておきましょう。

実力テストと模試と事前相談

2学期の終わりごろになるとそれぞれの中学の校長が生徒の成績を持って私立高校を訪れることがあります。
これが事前相談です。
簡単に言えば「受験した場合どれくらい合格の望みがあるか」を事前に相談するというものです。

最難関校ではあてにはなりませんが、中堅校まででは大きな意味を持っています。
この時点で私立高校側が「OK」を出していれば、かなり安心できるからです。
これには学校で行われている実力テストなどが多く利用されています。

また、一部の家庭教師の会社や塾などでも独自に事前相談を行っている場合があります。
この場合は塾内の模試や一般公開模試などの結果を利用します。
これも「9月、10月、11月」の時期の結果が参考にされます。

科目別の勉強計画

英語、数学、国語などの積み重ね科目が先

5科目で試験を受ける場合、先に勉強するべきは英語、数学、国語などの積み重ね科目です。
夏休み中くらいまでを目途に中学3年間の学習した単元を総復習した上で苦手な単元を炙りだしておかなくてはいけません。
まだ入試問題などに取り組む必要はなく、
英語であれば「不定詞、動名詞、文型、現在完了、過去や未来の時制、関係代名詞、助動詞」数学であれば「一次関数、二次関数、方程式、確率、証明」といったすでに習っている内容が本当に理解できているかどうか、できていないのであればそこを重点的にやり込むということを行います。
特に1年や2年の内容でわかっていない部分があると、それを発展させた3年生の内容はまったく安定しないことになります。
復習内容をどれだけ高い位置で安定できるかが重要なのです。

理科や社会は短期間でも急激に伸ばすことは可能

理科や社会はその前の単元と直接的なつながりがないためにその部分を集中的に勉強するということが可能です。
地理が苦手でも歴史は得意という生徒がいるのはこういったことが原因です。
しかし最近の入試問題では「地理だけ」「歴史だけ」の知識で解くことができる問題は減ってきており、地理の知識と歴史の知識を合わせて考えるような融合問題が増えてきています。
そのためそういった応用問題は後回しにして、まずは基礎的な知識を集中的につけていきます。
基礎問題、一問一答などを利用してしっかりと暗記していきます。
入試問題や応用問題は後でも問題ありません。

まとめ

高校受験は中学3年生の2学期をどのように過ごしたかで決まると言っても過言ではありません。
この時期の重要性を理解してしっかりと計画を立てて取り組んでいくことがポイントなのです。