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大学入試が近づいてくると重要になるのはやはり「復習」です。社会や理科はそれぞれに分野が細かく分かれているために、たとえば地理は苦手だけど歴史は得意。生物は好きだけど物理は嫌いというような細分化があります。しかし英語と数学は「以前にならった知識を使って新しい単元を学ぶ」という印象が強く持たれています。そのために前の部分が理解できていなければ新しい単元を習ってもまるで理解できないという現象が起こっていると考えられていたのです。しかしそれは半分は事実で半分は事実ではありません。確かに中学の英語と数学は前の知識に積み重ねるように新しい単元を学んでいました。それは英語に関しては高校に入っても同じです。けれども数学に関してはそうとは言えなくなります。まず数学は新しい単元の最初が前の単元の復習だったりします。そのときに理解できることもありますし、中学数学と高校数学は連結していないということもあるのです。
入試に向けて数学の復習を行う場合はこういったことにも注意しておきましょう。

1、絶対に外せない中学数学のポイント

中学の数学を復習するといってもどこをやればよいのかという話になります。そこで具体的に説明していきます。

まずは「正負の数」「文字式」「方程式」です。どれも中学一年で学習するものですが、中学高校の数学の根本とも言えるものばかりです。この部分が完璧に理解できていなければこれ以降に習うものすべてがあやふやになってしまいます。この部分はしっかりと復習しておきましょう。

そして「連立方程式」「一次関数」と中学二年の重要単元二つです。これは後につながる内容であると同時に高校で復習をする機会が少ない単元でもあります。そして中学三年の内容からは「二次関数」「平方根」「三平方の定理」です。これだけしっかりとやっていれば中学の数学は十分と言えます。

以外に反比例は高校数学で必要になることは少なく、あまり重要視されません。また、図形関連のものは高校で復習する機会があるためにこれもそこでやってしまえば良いでしょう。

2、何を重視するべきか

色々としなければならない単元が増えてくると、やらなければいけないのはわかっているけどどれを重要視すればよいかがわからないという状態になってきます。

しかし、これは簡単に答えが出ます。一番重要なのは「計算問題」です。基礎的な問題から複雑な問題まで色々とありますが、計算せずに答えが出るということはほとんどありません。色々な考え方をしてきても結局は計算をしなければいけません。やはり一番重要になるのは計算と言えるでしょう。そして中学や高校の計算式はほとんどが公式か解法があります。その解き方を知っていれば地道に計算をすることで答えは出せますし、公式や解法を知らないのに問題をずっと眺めていても答えは出ません。「公式や解法を覚える」→「実際に問題を解いて反復練習する」ということを繰り返していくことが重要です。ある程度慣れてくると、問題を眺めただけで解き方が自然と浮かぶようになっていきます。この段階まで基礎問題をやりこむことが重要になるのです。

基礎的な計算をイチイチ悩みながら解かなくても良いくらいにやりこんでいくと実際の入試や模試などでもすべての問題を解くスムーズさや、かかった時間がはっきりと変わってきます。
特に数学は時間配分が難しい科目です。一つの問題にひっかかってしまうとそれだけで大量の時間を使ってしまうことがあります。そうならないためにも計算に慣れておきましょう。

3、高校数学の重要ポイント

中学数学と基礎計算をしっかりとやりこんだら高校数学の重要ポイントの復習に入ります。まず高校一年の内容からは「数と式」と「二次関数」です。二次関数は中学三年の部分でやり込んでいると少し応用が加わるだけですので問題はないでしょう。「数と式」は高校数学の基礎部分になります。ここが理解できていないと後で出てくる単元に支障をきたします。そしてここが終われば「図形と計量」に入ります。図形問題はある程度慣れが必要になってくるために数をこなすことも重要になります。
 そして多くの高校で二年時に学習する「微分積分」です。この分野は入試には頻出ですが、とにかく理解できる、できないという差が大きい分野でもあります。漠然と問題にとりかかるのではなく基礎を何度も復習するという感じで取り組んでいきましょう。

まとめ

数学の復習をする際に重要なことはなんとなく色々な分野のものを解いていくということではなく、「この分野を理解できるように復習をする」とテーマを決めてとりかかることです。

いつまでに中学の数学、ここまでには高校一年内容と復習にあてる時間を計画的に組んでいくことで入試に必要な単元を網羅していくような勉強をすることが大事で、総合的な問題はそれらのポイントの復習をした後で、総復習のように確認していくことにしましょう。